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自治体の皆さまへ

市民活動団体が地域の力に 日頃のつながりが復旧を支える

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福岡県久留米市 クリエイティブ・コモンズ

久留米市では、さまざまな人や団体が市民活動に取り組んでいます。活動のきっかけの多くは、誰かの「困った」に気付いたこと。身近な課題に応えつつ、新たな取り組みも進んでいます。
7月の大雨では市全域に被害が発生。市民活動団体は、他団体や企業との日頃の関係を生かし、生活復旧を支えています。

◇企業と連携し活動が広がる
災害発生後、市民活動団体「ハッシュ」も連日、土砂撤去に汗をかきました。同代表の松田光司さんは、作業中も被災者の気持ちに寄り添うよう心掛けています。日頃から交流があるダイハツ工業九州開発センター(田主丸町)とも連携し、復旧を支えました。

◇2団体で一緒に運営
市民活動団体「パルキッズくるめ」は、学童保育所や校区コミュニティ組織と連携し、子どもたちの学習や遊びを支援しています。
同団体は、20代や30代のボランティアで構成。メンバーの友永莉想さん(佐賀大1年)は、大雨で被災した竹野校区の子どもの夏休みの居場所を心配していました。同じ頃、雲遊寺(竹野校区)内にある、「雲の子文庫」の代表井波春奈さんも、子どもたちが安全に遊べる場所として「この指とまれ」を開設。パルキッズも合流し、一緒に宿題を見たり遊んだりしました。
今回、友永さんは初めて災害時の支援に関わりました。井波さんは、熊本地震や九州北部豪雨で活動した経験を生かしつつ、手探りで地元を支援。交流がある他団体や事業者から昼食の提供や、けん玉や工作の教室をやろうと申し出があり、支援の輪が広がりました。友永さんは「井波さんと一緒に、子どもたちが友達と過ごせる場を作れて良かった」と話しました。

■インタビュー・支援の現場から
◇安心するための防災を広めたい
普段は、床下浸水に対応できる人材を育成しています。「防災」を伝える時、不安感を与えて行動を呼び起こすことがありますよね。でも、災害時は誰もが不安。日頃から、市民が自分たちの備えに自信が持てるよう啓発していきたいです。令和3年の浸水被害時からダイハツと協働。開発にあたり助言した災害支援車両や電源供給車両が、今回災害ボランティアセンターで活躍しました。これからも被災者の心に寄り添い、他団体と協力して復旧を進めていきたいです。
くるめ災害支援ネット「ハッシュ#」会長の松田光司さん

◇団体と連携し企業の力を現場に生かす
平成29年の九州北部豪雨をきっかけに、企業ができる地域貢献を考え始めました。当時、「災害が起きても急に連携はできない」と実感。普段から、市社会福祉協議会や災害ボランティア団体と関係を築くようにしました。今回も、ボランティアセンターの運営を補助したり、「ハッシュ」を通じてニーズを把握したりしています。土日は、約20人が土砂撤去作業に参加していて、今後も被災者の生活復旧に向けて活動していきたいです。
ダイハツ工業九州開発センターの大垣大樹さん

■市民活動に役立つ施設や交流会
市民活動サポートセンターみんくるは、市民活動団体やこれから活動を始めたい人を応援しています。団体の立ち上げや運営に関するさまざまな相談に乗ったり、会議室や印刷機、ロッカーなどを貸したりしています。オンライン事業の開催や運営も手厚くサポート。講師派遣、講座などの支援もしています。

◇団体と企業の交流を促進
市は、多様な社会課題の解消に向け、市民活動団体と企業・事業者との交流を進めています。2月の交流会では、防災や障害者支援などの連携事例を報告。次回開催は11月を予定しています。詳しくは、みんくるホームページでお知らせします。
みんくるでは、団体と連携したい企業からの相談を随時受け付けています。

◎みんくるは、くるめりあ(六ツ門町)6 階です。活動に役立つ本もそろえています

問い合わせ先:みんくる
【電話】0942-30-9067
【FAX】0942-30-9068

問い合わせ先:協働推進課
【電話】0942-30-9064
【FAX】0942-30-9706

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