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自治体の皆さまへ

特集 働く女性と「ミライ・トーク」(1)

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福岡県北九州市

北九州市は、来年3月を目標に、これからの目指す都市像を新たなビジョンとして策定します。
この新ビジョンの策定では、市民の皆さん一人一人に自分事として考えていただき、皆さんとベクトル(進むべき方向)を合わせ、一丸となって、まちづくりに取り組んでいきたいと考えています。
今回、まちの活力を向上させていくための視点の一つ「女性が市内に定着し、活躍していく」ための糸口について、市内企業で働く女性の皆さんと武内市長とで意見交換を行いました。

◆思い描く将来のキャリア(働き方)と、人生のターニングポイント(分岐点)におけるキャリアの選択

集まった皆さんの思い描く将来の働き方や、ご自身と周りの女性のキャリアの選択理由(働くことを選択した理由、働かないことを選択した理由)についてお聞きしました。

市長
結婚や出産、子どもの教育、介護…と人生のターニングポイントで、いろいろな葛藤がありながら、その中でどう選択すればよいのか、正解がない中で選択を迫られていますよね。

▽市内就職の理由は好きな福岡県でやりたい仕事ができるから

福岡県内で働きたいという思いがありました。働く場所が県内に限定できて、しかも大学時代に学んだ化学の知識を生かせる仕事ができるので、今の会社で働くことを選びました。

▽キャリアアップ、ロールモデル(手本)を目指したい
藤村
総合職で入社し、バイヤーとして商品の仕入れや在庫管理の仕事をしています。今の仕事にやりがいと楽しさを感じており、ゆくゆくは管理職を目指して、仕事の幅を広げていきたいです。

外林
ロボット開発に携わっています。女性の技術者は非常に少ないため、私がしっかりキャリアを積むことで、後進の女性技術者のロールモデルになれるよう意識して働いています。

▽社内・社外のコミュニティづくりが大事
入江
転勤のある会社ですが、仕事のやりがいのほかに、北九州市にいる意義を見出すことが大事です。神奈川県出身の私が北九州市になじめたのは、東京から思いのほか短時間で行けること、食べ物がおいしいことのほか、会社の同期に加え、会社外でジャズ音楽を一緒に演奏する仲間ができたことが大きいと思います。

古賀
結婚・出産を機に仕事を辞めた友人は、子育てに専念していましたが、社会とのつながりがないことにストレスを感じて、仕事に復帰しました。仕事を通じて自分の居場所を見つけたようです。大変なことももちろんあると思いますが、輝いていると感じています。

▽仕事と育児の両立
西屋
保育士をしています。10月から第2子の産休に入りますが、第1子のときも会社が育休から復帰する自分の居場所を作ってくれていました。産休・育休、復帰時のサポートなど、会社が女性の立場に立って考えてくれるので、仕事を続けられています。

古賀
前職では、結婚・出産後に働き続けることがなかなか難しいと感じたため、子育てをしながら頑張っている方が多い今の会社に転職しました。

西屋
友人は育児をしながら働くことについて職場や周りにいい顔をされず、仕事を続けることを諦めてしまいました。

▽男性も女性も企業も意識改革が必要
緒方
私は、やりたい仕事として誰かの役に立つ介護の仕事を選びました。今は子どもを保育園に預けて働いていますが、子どもがいると就業時間の制限もあり、働ける職種は少ないですね。結果的に女性が仕事を諦めるなど、我慢をすることになる、そこは解決されるべきことかなと思っています。

外林
この性別による固定的な役割分担の意識は、男性ももちろんですが、女性も意識を変えていかないと、今の状況は変わらないと思います。

市長
トレードオフ(何かを選べば何かを失う)を女性だけが引き受けてしまっています。また、企業や社会の柔軟性のなさを引き受けているのも女性です。柔軟な枠組みが必要で、会社や社会に人を合わせるのではなく、人に会社や社会を合わせるという考え方を持たなければなりません。

◆女性が、働きたいときに働けるまち、ずっと住み続けたいまちとするために
北九州市が女性にとっていつまでも住み続けたいまちとなるため、ワンランク上の暮らしや都市の魅力づくりのために何に重点的に取り組むべきかについてお聞きしました。

市長
これからの北九州市には、もっと女性の力が欠かせません。皆さんの視点から、未来のまちの姿のヒントとなるような意見を頂けますか?

▽女性がキャリアを積める・きちんと評価される・ロールモデルとなるまちに
外林
女性がきちんとキャリアを積んで、やりたい仕事ができる環境をつくること、そして、女性が働くということに関して会社や社会が適切に評価することが大切だと思います。また、私ができることとして、自身のキャリアについて女子学生に話す機会をつくるなど、興味を持ってもらおうとしています。

▽横のつながりが新たな力に
市長
北九州市は男女共同参画の取り組みを長く続けていますが、女性の皆さんは、企業同士の横のつながり、勉強会や交流会はありますか。

藤村
社内では部署を超えた横のつながりがあり、仕事をする上での視野が広がっていると感じます。会社外でも、コロナ禍で頻度は減りましたが、同じ「食」を仕事とする他社の方と食事に行くなど交流しています。


私の場合、会社外に横のつながりはありません。横のつながりがあればうれしいし、安心というのは確かにあると思います。

▽ワンランク上の空気感が若い女性を引きつける
入江
「北九州市は3年遅れている」という声を聞きます。福岡市や首都圏など、若い女性が多い都市に比べると、情報が遅れていると感じます。空気感、新しさ、都会っぽさといった、若い女性の目を引くものがあるとよいと思います。

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