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自治体の皆さまへ

大川に暮らし続ける(2)

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福岡県大川市

■「気兼ねなく話せる場に」
市では、認知症当事者やもの忘れが気になっている方、家族等が、日頃の生活のことや、今感じていることなどを話す、「認知症の人と家族のつどい」を定期的に開催しています。認知症の症状や経過年数は違いますが、当事者同士、家族同士で、いろいろな話題で盛り上がり、笑ったり、時には涙したりと思い思いに語り合っています。
当事者のつどいでは、青春時代や仕事で苦労したこと、恋バナなどで盛り上がることも多いです。話したことを忘れて、同じ話が出てくることもありますが、「さっき、言うたやんね」、「何回も言うてから」とは言われません。「あら、そうなの?」、「私は○○よ」と初めて聞くように共感してくれます。
家族のつどいでは、家族が認知症かも?と感じたきっかけ、病院受診のこと、介護者の気持ちや悩んでいることなどが話題になります。家事全般をしている男性のエピソードを聞いて、女性参加者は、「頑張ってますね」と労らわれたり、どう関わっていいのか悩まれている方へ、ご自身の経験したことをアドバイスをされたりと情報交換の場にもなっています。
つどいの後半は、当事者、家族それぞれでの様子を報告し情報共有の時間としています。これまでのつどいに参加された方の声の一部を紹介します。

◇当事者の声
・忘れることもあるけど、健康でいることが一番大事!➡そうそう!健康じゃないとどこにもいかれんもんね。
・ここに来て話をすることが楽しい。
・家にいると何もしない。出てくる方がいい。

◇家族の声
・喧嘩になりイライラするときがある。➡そういうときもある。そんな時は、しばらく離れることも大事。認知症の病気がそうしていると思って、本人を受け入れるようにしたら気が楽になった。自分を犠牲にしてはいけない、自分を大切にしてください。

■『認知症希望大使』(※1)をご存知ですか?
全国各地では、認知症になっても、人生を諦めずに自分らしく暮らし続けていること、先に病気になった経験者として、自分の想いを伝えたいと本人の声を発信する活動が広まっています。
認知症と診断され、「よかった」と思う人はいないと思いますが、これからの人生は終わりではありません。認知症希望大使の一人である丹野智文さん(※2)は、「認知症と言われ、前向きになるまで時間はかかったけれど、今は認知症になって経験したことや感じたこと、思ったことを伝えたい!普通に接してほしい。できない人でもなくて、かわいそうな人でもない。人生終わってなんかいないよ。新しい人生の始まりだよ!」と当事者同士がつながるピアサポート活動(※3)や講演会など、ご自身の想いを伝えられています。

(※1)認知症本人の方々を認知症に関する普及啓発を行う「希望大使」として厚生労働省が任命し、国が行う認知症の普及啓発活動への参加・協力等に取り組まれている方々。
(※2)2013年、39歳のときに若年性アルツハイマー型認知症と診断される。診断後も、会社の理解のもと勤務を続けている。認知症の本人中心の団体「日本認知症ワーキンググループ」のメンバー。仙台市で、認知症患者の悩みに認知症当事者が応じる相談窓口「おれんじドア」を開設。全国各地で講演等で活動されている。
(※3)同じような悩みや経験をもつ人同士が交流、相談、情報交流等を行う活動

◇「希望大使、丹野智文さんが大川市へメッセージを届けます」
認知症フォーラム開催
日時:9月24日(日)13時30分〜15時30分(受付13時〜)
場所:おおかわ交流プラザ4階 大川シネマホール
参加費:無料
事前申込:不要
内容:
〔第1部〕講演
(1)柳川リハビリテーション病院 認知症医療センター 副部長 遠藤智代子医師
(2)たろうクリニック院長 内田直樹医師
(3)希望大使 丹野智文氏
〔第2部〕トークテーマ
「自分が認知症になったときどういう地域だったら安心して暮らし続けられるか」
(コーディネーター)
福岡県若年性認知症サポートセンター センター長 阿部かおり氏
(ゲスト)
遠藤智代子医師、内田直樹医師、丹野智文氏、大川市長。ゲスト全員が本音で語り合います。

問合せ:健康課健康推進係
【電話】86・8450

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