文字サイズ
自治体の皆さまへ

人権問題を考える

4/30

福岡県広川町

■7月は「同和問題啓発強調月間」です
福岡県では毎年7月を「同和問題啓発強調月間」と定め、同和問題に対する正しい理解と認識を深め、解決するための啓発を行っています。

□「ハチドリのひとしずく」
詳細は本紙またはPDF版をご参照ください

□問題の本質
地球温暖化や戦争、飢餓、貧困など、私たちの生きている世界は深刻な問題をたくさん抱えています。しかし、それらの問題よりも優先して向き合わなくてはならない、根本的な問題があるのではないでしょうか。
それは、大きな問題に対して「自分にできることは何もない」とあきらめを感じてしまっていること。この無力感を取り払うことができたとき、自分にもできることがあると一人ひとりが思えたとき、私たちが抱える問題は初めて解決に向けて動き出します。

□意識が変われば結末も変わる
上記「ハチドリのひとしずく」で作者は何を伝えたかったのでしょうか。燃えていたあの森は、その後どうなったのでしょう。森は燃えてなくなってしまったのでしょうか。それとも…。
環境ジャーナリストの枝廣淳子さんは、この物語の続きをこのように創作しています。
森が燃えているのを見たハチドリは、仲間を増やそうと思いました。「それぞれが1羽ずつ仲間を増やすように伝えて!」2回伝わると4羽が、3回伝わると8羽が、10回伝わると1024羽が、20回伝わると100万羽以上が、そして40回伝わると1兆羽以上のハチドリがやってきて、あっという間に火事を消してしまいましたとさ。
これは枝廣さんの解釈になりますが、一人ひとりが意識を持つことで大きな問題も解決できるようになります。

□同和問題の解決に向けて
私たち一人ひとりの力は、一匹のハチドリのように、小さな力に過ぎないかもしれません。しかし、しっかりと問題に向き合い、できることについて考え、実行に移す。一つひとつの積み重ねが、燃えている森の「火」を消す力になるかもしれません。同和問題の解決についても同じように考えることができると思います。

■暮らしの中に息づく、人権を守るための取り組み~子どもたちの進路を保障する「全国高等学校統一用紙」~
□同和問題啓発強調月間
7月は、福岡県同和問題啓発強調月間です。同和問題をはじめとするさまざまな人権問題に対して、県をあげて解決に向けて考えていこうという節目の月になります。差別をなくす取り組みは、人権問題を正しく理解することだけにとどまりません。人権を守る取り組みは、暮らしの中に息づいているものもあります。
今回はその中から、子どもたちの進路を保障する取り組みである「全国高等学校統一用紙」をご紹介します。

□「全国高等学校統一用紙」とは?
日本国憲法第22条には「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」とあり、自分の考えや信条に従い、自由に進路の選択ができることを保証しています。全国高等学校統一用紙は、この憲法22条が保障する「職業選択の自由」を実現する過程で生まれたものです。
1960年代の日本では、多くの会社や事業所が、採用に際して独自の応募用紙を使用していました。項目の中には、家族構成や職業だけでなく、家族の状況や資産状況など、個人の資質や能力と関係のないものも数多くありました。結果として特定の人々を排除することにつながり、就職差別事件が多く発生してしまったのです。
このような問題を解消するために、差別撤廃運動の中から差別的項目を排除した「統一用紙」を作成しようという動きが起こります。この運動が広まった結果、1973年に「全国高等学校統一用紙」が策定され、1974年に日本工業規格(JIS)の履歴書も大きく見直されました。子どもの就職の機会を奪ってきた就職差別を解消することをめざし、統一応募用紙が制定されました。

□「なるほど人権セミナー」を開催します
第1回:7月4日(火)
内容:「私にとっての人権部落問題」
講師:峰司郎さん[県講師団講師]

第2回:7月14日(金)
内容:「人権課題を識しる」
講師:古賀晃さん(久留米市人権啓発センター)

第3回:7月20日(木)
内容:「人権が尊重される社会の実現をめざして」
講師:鍋山公一さん(福岡県人権研究所)

時間:19:00~20:30
場所:保健・福祉センター「はなやぎの里」3階多目的ホール
対象:どなたでも自由に参加できます。
定員:各60人程度
※予約不要

問合せ:生涯学習課人権・同和教育係
【電話】0943-32-0093

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU