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シリーズ人権

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福岡県朝倉市

■自由に選べる制服
令和6年4月の新入生から、朝倉市内の中学校が、統一された新しい制服になります。従来の男子用・女子用という考えをなくし、スラックスやスカートなどの組み合わせを自由に選択できます。
男女が明確に区別された制服を着るよう強いられることを、心の重荷に感じる性的少数者の子どもたちがいます。身体と心の性が一致しないなど、性別に違和感がある子どもにとっては、制服は苦痛でしかありません。
また、性的少数者の子どもだけでなく「冬は寒いからズボンをはきたい」「普段の私服ではズボンしかはかないから落ち着かない」といったさまざまな思いを持った子どももいます。
多様な子どもがいることを前提とした「制服の自由選択制」の実現は、性的少数者の子どものためだけの「特別な配慮」ではなく、すべての子どもの権利を守る、誰もが安心して学べる学校づくりの新しい一歩です。
しかし、「周囲の目が気になる」などの理由で、実際に着用するにはハードルがあると感じる生徒も少なくありません。
この壁を、発想の転換で乗り越え、女子生徒の4割がスラックスの制服で過ごす学校があります。多くの学校では、「男子はスラックス、女子はスカートを標準として、スラックスも選べる」というルールにしています。しかし、この学校では、「男女ともにスラックスを標準として、希望する生徒には、男女問わずスカートも選べる」というルールにしました。このルール設定によって、着眼点が変化し、機能面や安全面からもスラックスを選ぶ女子生徒が増えたようです。
「ルール上は着用できても、実際にはくのは難しい…」。この悩みを、ルール設定ひとつで解決することができたということです。文化的・社会的に構築された「男だから、女だから」といった区別をなくす「ジェンダーレス」は、SDGs(持続可能な開発目標)の一つ「ジェンダー平等を実現しよう」にもつながる考え方です。
その実現に何よりも大切なのは、周囲の理解です。誰もが互いの多様性を認め合い、それぞれの人権を尊重し合える社会を実現していきましょう。

問合せ:市人権・同和対策課
【電話】52-1174

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