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特集 ものづくりと職人たち(2)

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福岡県筑紫野市

■西村織物株式会社(にしむらおりものかぶしきがいしゃ)
西村織物株式会社(以下、西村織物)は、文久元(1861)年に創業し、160年以上の歴史を持つ、博多織最古の織元です。
織物は、最初の「糸染め」という染めあげから「製織(せいしょく)」という織り込みまで、多くの工程を経て作られますが、どの工程一つとってみても職人の技が光ります。国家資格に、伝統工芸品の製造で高い技術力を持つ人だけが認定される伝統工芸士というものがあります。西村織物の従業員は5人に1人がこの伝統工芸士。伝統を継承し、ものを作り上げる技術力はまさに折り紙付きです。
西村織物で作られる帯は全国でも有名で、総理大臣からの表彰をはじめ、さまざまな表彰を受けています。
また、落語界の「真打」と呼ばれる最上位の落語家が身に付けている帯は、ほとんどが西村織物の製品。日曜日の国民的お笑い番組に出演する落語家たちがつけている帯にも西村織物の製品が多く見られます。
最近では、西村織物の博多織は帯だけにとどまることなく、ファッションアイテムや椅子などの家具、ホテルのラグジュアリーな壁紙など、活用の幅が広がっています。

▽伝統の技術に触れる
工場敷地内にはギャラリー(博多織献上館)が併設されています。西村織物の技術が詰まった帯や小物などを見て、購入することもできます。

▽こだわりの逸品
ダブルファスナーバッグ
西村織物の技術が詰まった博多織がワンポイントに入ったショルダーバッグです。
収納にも長け、日常使いとしても便利の良いバッグです。

▽職人インタビュー
代表取締役社長 西村聡一郎さん
伝統工芸士 作本義一さん
(作本さん):究極のものを、とこだわりを持って作っていますが、絹糸などの天然素材を扱っているので完成形というものはありません。常に勉強し、その都度、新しい挑戦をしています。実際に使っていただいているところを見ると感激しますし、作っている当時のことを思い出しますね。
(西村さん):西村織物はいろいろと新しい挑戦を行っています。従業員からもアイデアを募り、面白いものはきちんと計画を立て、事業として実施しています。伝統産業や職人の技術を生かして新しい製品や現代の製品を作る、「最古にして先端」という思いを持ってやっています。

場所:紫七丁目3番5号
【電話】922-7038

■梅薫醸造株式会社(ばいくんじょうぞうかぶしきがいしゃ)
梅薫醸造株式会社(以下、梅薫醸造)は、昭和32年に創業した食品製造会社です。製造酢をはじめ、醤油、ドレッシングなど多くの調味料を製造しています。現在は、山口と朝倉市に工場がありますが、多くの製品のベースとなる酢は、全て山口の工場で作製しています。
創業当時、さまざまな工場で醸造知識を学んだ先代社長が編み出したという独自の醸造酢の製法は、現在も受け継がれています。
他社の醸造酢の多くが、原材料となる米は加工されたものを使っている一方で、梅薫醸造では加工を行わずにそのままのものを使っているため、素材そのままの旨味が生かされています。醸造期間についても、発酵から熟成まで3カ月という長い時間と手間をかけることも梅薫醸造のこだわりです。
酢の作製にはきれいな水は欠かせないそうで、山口川のきれいな水も酢作りの大切な要素の1つと話をしていました。
梅薫醸造のこだわりの製品を求めて、山口の直売場まで遠方から買いに来るお客さんは多いそうです。また、工場で作られる酢は全国や海外からの需要も高く、毎年、中国からは数千本もの米酢の発注が入ってくるなど、その品質が認められています。

▽工場には併設の直売場も
山口工場併設の直売場には、「かけぽん」の他に、ドレッシング、飲む酢などふるさと納税の人気商品を買うことができます。

▽こだわりの逸品
かけぽん
柚子とカツオの香りが広がるポン酢です。お鍋料理にはもちろんのこと、サラダなどのアクセントにも。梅薫醸造の中での一番の売れ筋商品です。

▽職人インタビュー
社長 嶋晴一さん
窪山航真さん
(嶋さん):食品の発酵は同じように作っているようでも、外気との差や季節などによって味は変わってきます。そういった中で、仕込み中の様子を見て調整を行うというのが大切となってきます。
製造方法のマニュアル化なども話には上がるのですが、この調整というものが、状況によって異なり、繊細なものなので、経験などによって身につけるしかないところがあるのです。
(窪山さん):同じように作っていても違いが生まれてくる、そこにものづくりの面白さを感じています。そういった中で、良いものを作り、お客さんに喜んで買っていただく・美味しく食べてもらう、それこそが何よりの喜びですし、ものづくりの醍醐味です。

場所:山口1927番地2
【電話】922-8800

この記事に関する問合せ:秘書広報課

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