■文書(もんじょ)資料からわかる亀岡家住宅2
保原歴史文化資料館では、企画展「亀岡正元家文書の世界」を開催中です。
今回紹介するのは一枚の平面図です。表題も、書いた日付もありませんが、この図は旧亀岡家住宅の「居住棟」の間取りによく似ており、亀岡家建築のために書かれたものかもしれません。これに対して「座敷棟」は似ておらず、この後に間取りを変えたようです。
また、「座敷棟」の実物を見ると、江川三郎八(さぶろうはち)※の設計の特色である「筋交(すじか)い」が、外壁の窓枠上部に確認されます。これにより、旧亀岡家住宅の建築は、「居住棟」より開始し、のちに江川が設計した「座敷棟」の建築につながったと考えられます。
いまだ謎が多い旧亀岡家住宅、この図を手掛かりに謎に挑戦してみませんか。
※主に明治時代に活躍した建築技師で江川式擬洋風建築が有名
◆令和5年度第1回企画展 亀岡正元家文書の世界
9/25(月)まで
伊達市保原歴史文化資料館
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