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高校生発 ロールモデルをみつけよう!LET’S GO

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福島県南相馬市

21人の高校生が「憧れの大人」を取材

marutt株式会社
代表取締役 西山 里佳さん

◆グラフィックデザイナーへの道のり
富岡町出身の西山さんは高校生の頃、趣味の音楽で出会ったCDジャケットのかっこよさに引かれグラフィックデザイナーを志しました。当時はまだ地方でのデザイン業が一般的ではなく、西山さんも東京で活動を始めます。しかし、大震災をきっかけに地方でのデザイン業に興味を持った西山さんは、福島へ戻り、小高にデザイン事務所兼クリエイティブスペース「粒粒(つぶつぶ)」を立ち上げ活動しています。粒粒では「表現からつながる家」をコンセプトに、自身のデザイン制作以外にも、地域の人がアーティストと一緒に自由にデザインやアートを体験できる場も創っています。

◆「デザイン」へのこだわり
「自分にしかできない仕事をすること」にこだわっている西山さん。南相馬市の「巣立ち応援18歳祝い金支援事業」を担当しています。特にポスター制作では、18歳の視点に立って考えることで、学生たちに市からの応援が伝わり、古里を感じられるキャッチコピーや写真にこだわったそうです。見た人が巣立つ子供たちを応援する気持ちになるポスターを含めたこの事業はPR TIMESの「プレスリリースアワード2023」のローカル賞を受賞するなど、全国的にも注目を集めました。

◆新たな一歩に向けて
今後はプロジェクト全体をまとめる「クリエイティブディレクター」としての力も付けていきたいと話してくれた西山さん。「地方で自分の可能性を見いだし、活躍するローカルなデザイナーが増えてほしい。私はその受け皿になりたい」という思いから、アーティストインレジデンスみなみそうまの市民サポーターとして、招へいされた芸術家に制作場を提供するなど、活躍の場づくりにも積極的に行っています。

◆信念を持つことの大切さ
西山さんは「デザイナーのセンスは先天的な才能もあるが、経験を積み、努力を続ける中で身に付けられる後天的なものもある」と言います。その努力を続けるために、やり遂げる強い信念を持つことがとても大切なことだと話してくれました。好きなことを仕事にするために一生懸命に努力し、やりがいと楽しさを見いだしている西山さんの言葉は、進路選択に悩む時期にいる私たち高校生にとって希望となりました。

●編集後記
取材をしていく中で、西山さんのデザインに対する信念が伝わってきました。特に南相馬市の支援事業のポスター「さぁ、行っといで」というキャッチコピーは、古里が学生を温かく応援する思いが伝わり、とても心に響きます。西山さんの仕事に対するこだわりが、この素晴らしい作品を作り出したんだと感じました。強い信念を持ち努力を重ね、楽しみながら働いている西山さんの笑顔がとても素敵で、私自身も自分のやりたいことが実現できるように、これからたくさん努力していこうと思えた時間でした。
-編集部代表 原町高校2年 中川 莉乃さん

(一般社団法人 あすびと福島編集協力)

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