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喜多方ラーメン~守り、つないでいく(1)~

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福島県喜多方市

〝いらっしゃいませー!〞
連日多くのお客さまでにぎわう、喜多方のラーメン店。
日本三大ラーメンに数えられる『喜多方ラーメン』は、食べた人の舌をうならせる、市が誇る観光ブランドです。
7月17日が『喜多方ラーメンの日』として記念日登録され、さらなる盛り上がりが期待されます。
このご当地ラーメンの味が、長く愛されてきたのは、作り手の技術はもちろん、さまざまな関係者の想いがその一杯に込められているからではないでしょうか。
今回は、歴史から見る喜多方ラーメンの紹介と、関係者のラーメンへの想いを見ていきます。
「喜多方ラーメンのことはもう知っている」という方でも、知人に勧める、食べに行くきっかけになればと思います。

■始まりは屋台
喜多方ラーメンは、大正末期から昭和初期に中国から来日した藩欽星(ばんきんせい)さんが、故郷の中華麺を思い出して作った支那そばを、屋台で売り始めたところから始まったと言われています。その味が市民の生活に浸透し、多くの人たちが作り方を教えて欲しい、と藩さんに教えを請いました。藩さんは、麺やスープづくりを秘伝にはせず、積極的に公開し、多くの弟子たちを育てました。弟子たちが、自分の店を構えていったことで、市内にラーメンが広まり、喜多方ラーメン文化の礎が築かれていきました。

■蔵がきっかけ
地元で広がっていった喜多方ラーメンは、どのように全国的に知られるようになったのか。その原点は『蔵』にありました。
古くから醤油、味噌、清酒の醸造業が盛んに行われていたため、土蔵やれんが造りの蔵が多くあり、注目されるようになりました。
地元の写真家が各地で開催した蔵と町並みの写真展の影響で、「蔵のまち喜多方」として脚光を浴びるようになっていきました。昭和後期、テレビに取り上げられると、その影響力は大きく、他のメディアに取り上げられる機会が増えていきました。
メディア効果もあり、蔵を見に来る観光客は増えましたが、蔵の観光だけでは、滞在時間が短いという課題がありました。当時の商工観光を担当した職員が、雑誌に観光宣伝を仕掛けることになった際、喜多方にラーメン店が多くあることに着目し、紹介したところ、評判は徐々に広まり、喜多方ラーメンの人気につながっていきました。さらに、雑誌やテレビで取り上げられると、喜多方ラーメンの名は全国に広がり、ラーメンの香りがただよう蔵のまち喜多方として、現在も多くの方に愛されています。

(出典:蔵のまち喜多方老麺会ホームページ)

▽7月17日は『喜多方ラーメンの日』
(一社)日本記念日協会に毎年7月17日を『喜多方ラーメンの日』として記念日登録申請し、7月15日に登録証授与式が行われました。
喜多方の「喜」は、草書体で「七十七」に見えることから、喜寿のお祝いにあやかり、喜多方ラーメンのさらなる発展を願い、7月17日としました。今後、記念日に合わせてイベントなどを展開していきます。

▽喜多方ラーメンの基本的な特徴
スープ…しょうゆ味がベースで、あっさりした味わい。店によって色合いや、風味が異なるので好みの味を探す楽しさがあります。
麺…麺は太麺で、水分を多く含ませ、じっくりねかせてつくる「平打ち熟成多加水麺」。コシと独特の縮れがあり、スープとうまく絡み合う。ツルツルでモチモチの食感がたまらない。
具材…チャーシューも店によって違いがあり、トロトロ食感から濃い味付けまでさまざまです。その他の具は、ねぎやメンマ、なるとを使用することが多い。

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