開館30周年を迎えて―(2)

19／31

■これまでも、そしてこれからも、皆さんとともに―
子どもから大人まで親しまれ、利用されている観月台文化センター。
国見町のシンボルとして、皆さんの憩いの場として、文化芸術の発信拠点として。
そこではさまざまな思いや願いが生まれ、長年にわたり大切に育まれてきました。
数々の困難を乗り越え、開館30周年を迎えた観月台文化センターへ、利用者の皆さんからメッセージをいただきました。

▽思い出をありがとう
渡邉愛花さん(学生ボランティア・現小学校教諭)
2年間、夏休み・冬休み学習会や仲間づくり教室などの事業に参加しました。子どもたちとの関わりをとおして、心に残る思い出がたくさんできました。
仲間づくり教室のキャンプでは、アクアマリンふくしまで、魚を見て「わぁ!」と歓声を上げる姿や全力でカレーづくりに取り組む姿がかわいらしく、印象に残っています。
学習会では、授業も行いました。ヒントを出しながら一緒に解いていくうちに、初めは難しそうにしていた子たちも「できた!もっとやってみたい!」と目を輝かせていた姿が忘れられません。この「できた!」を増やしてあげられる大人になりたいという思いが強まりました。
どの活動も自身の学び・成長の機会となり、大変感謝しています。これからも国見町のさらなる発展を願っています。

▽町民のより所として
安田節子さん(国見町社会教育委員)
観月台文化センター30周年おめでとうございます観月台は、私たちにとって大好きな場所です。
昭和51年4月、公民館だった時に結婚式をしました。昔はそこで結婚式が出来たんです。
子育ての心細さ大変さも、観月台の教室の仲間や子育てボランティアの人たちと話す事で、ずい分と楽になりました。
文化センターは東日本大震災で避難場所として、49日間避難者を受け入れました。私たちは婦人会を中心に炊出しを行い、皆で苦難を乗り切った場所です。また、これからも大きな災害があっても、より所があると思える場所となっています。観月台は、桜が有名で四季折々に楽しめる公園になっていて、町民としてこれからも大事にしていきたいです。

▽感謝の気持ちを込めて
渡辺陽さん(桃陵中1年)
僕は国見町で生活した7年間、公民館が主催する行事にたくさん参加しました。小学校低学年では国見っ子わんぱく広場、4年生から少年仲間づくり教室、学習会、スキー教室。どの行事もとても楽しく、僕の大切な思い出となっています。中でも、5・6年生で参加した夏休みのキャンプでは、みんなで協力して活動することの楽しさ、高学年としてのふるまいを学びました。
そして、これらの行事では多くの方との出会いがありました。常に僕たちの活動を見守ってくださった役場職員の方々、ボランティアの大学生…全ての出会いが僕を成長へと導いてくださる出会いとなりました。活動をとおして学び得たことを活かし、これからも頑張ります。

▽出会いをくれた大切な場所
赤井畑有美さん(福島高3年)
私は小学4年生の頃から、子ども司書講座に参加していました。月に1回、観月台文化センターに足を運ぶと、そこには本好きな仲間が集まってきます。
読書活動推進フォーラムにパネリストとして参加したり、子ども司書フェスタを開いたりと貴重な体験をたくさんさせていただいたけれど、一番心に残っているのは仲間たちと本の話をしている何気ない時間かもしれません。
講座が終わると図書館に行って、好きな本を勧めあって友達の知らなかった一面を知ったり。司書さんや観月台の職員さん、当時の教育長さんまで私たちの話に混ざってくださったり。観月台は、たくさんの温かい人に出会わせてくれた大切な場所です。

▽優良公民館表彰を受賞して
小野笑子さん(現公民館長・生涯学習課長)
平成6年4月25日。正面玄関でテープカットが行われ、観月台文化センターは、正式にオープンしました。その時、振袖姿でテープカット用のハサミを運んだのがこの私です。あれから月日が流れ、今は公民館長。あの時は、全く想像していませんでした。
令和6年4月に観月台文化センターは、30周年を迎えました。その節目に文部科学大臣より第76回優良公民館表彰を受賞しました。これも何かのご縁でしょうか。これは、これまで観月台文化センターを拠点とする公民館活動を支えてきた多くの人々の熱意と活躍があってのこと。積極的に自らの学びを求め、公民館に集うたくさんの人々の熱い想いがあってのことです。
これからも地域の皆さまの力をお借りし、「人・地域との出会いふれあい」「人と学習・スポーツの結びつき」を大切にしながら、社会の変化に合わせた新しい感覚をもち、公民館活動に取り組んでいきます。ぜひ、観月台文化センターにお越しください。