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【連載】昭和村の歴史と文化~第7回~

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福島県昭和村

昭和村文化財保護審議会委員長
菅家 博昭(大岐)

◆昭和学講座(1)小野川
6月8日(木)曇り。午後1時30分~3時。昭和村公民館主催・昭和学講座(1)小野川地区を歩く。野外散策(フィールドワーク)で、小野川分校から北、村下のゴンゲンサマまで往復した。13名の参加。
福島大学・黒沢高秀先生(植物分類学、植物の生活史)、准教授の水澤玲子先生、4年生の長谷川君同行。終了後、分校内2階の収蔵民具を見学し解散。
次回は大芦地区ですが、黒沢先生の7月来村時の午後に計画することとなりました。
長谷川君の父は会津宮下の出身、現在、母成峠(猪苗代町・郡山市)の私有地内のOECM※植生調査をされている。
※OECM(Other Effe Other Effective area-based):保護地域以外で生物多様性保全に資する地域の調査。
水澤先生は植物送粉生態学(島嶼生態学・クサギ属・送粉生態キーワード(生命・環境))、伊豆諸島に生育するクサギという植物の仲間を対象に、生き物同士の関係が植物の繁殖様式の進化にどのように影響するのかについて、研究されています。具体的には、(1)DNAを用いた系統関係の解明や、(2)花を訪れる昆虫と花形態との関係、そして、(3)花の上で送粉者を捕食するカマキリ類やクモ類が、植物の繁殖に及ぼす影響など。昭和村のカラムシBoehmerianiveaにも興味を持たれており、これから調査を希望されています。
渡辺農機店前から北に集落街路を歩きました。解説をいただいた植物和名等を記す。
・ムシトリナデシコ
・ハルジオン、ヒメジョオン。茎が空洞がハルジオンで、花びらも多い。
・センダイハギの黄花、ツルニチニチソウ(外来種)。サクラソウ科の黄花(リシマキア プンクタータ)は、チエノさんが実家のある琵琶首の田んぼの土手に1株だけあったものを移植された、という。センダイハギは祖母が植えたと思うとのこと。
・オルラヤ(木村さん宅庭の白い花)。水澤先生は、この白い花びらの大きなものには種子が付かないことを説明されていた。また昆虫が花の上におり、カニグモ、カツオブシムシ等が見えると説明。
・ハナニガナ、イタドリ、キュウリグサ(在来種)、アカオニタビラコ(在来種)
・もと名主宅の武清さんの庭園。アカマツ、キタゴヨウ、イチイ。ナンテン。
・ヤマグワ、グミ

小野川地区にイネを植えた水田は4枚。奈良布、大岐にはイネ作は消失した。その現況もこの昭和学散策で確認した。
我が家では切り花イネの生産を今年から開始。17品種を栃木県の上野長一さんから提供された。上野さんはイネ600余品種のタネツギをしている(品種維持)。
黒米 早生 朝紫、黒米 さよむらさき、みどり米、赤米 うるち、日本在来もち しめなわ用、神丹穂 のげ美しい、香り米 ヒエリ、赤米もち、52 のげが美しい、67 のげ白い、78 ピンクのげ(7/15出穂系)、246 西海観、352 フレレ赤もち。

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