村では小中一貫教育を推進するべく、学校や保護者だけでなく、村民や村外の皆様にも、様々な情報や現状についてお知らせするため隔月で連載を行います。
●3時間目「…一貫教育、一貫校に向けて…」
3時間目は前回の「打開策」で記述しました「中一ギャップ」という用語についてお話します。
一貫した方針の下に教育課程を推進することによって、小学校でも専門教員による理科・社会・書写やICT教育が可能になります。いわゆる中学校でも中一ギャップの解消と補充的学習の充実が図られます。また、からむしやカスミソウ、伝統文化を軸とした郷土学習を更に充実させることもできます。
〔前回2時間目〕
1 中一ギャップ(差異)とは
明確な定義はあませんが、文部科学省では、「児童が、小学校から中学校への進学において、新しい環境での学習や生活へ移行する段階で、不登校等が増加したりするいわゆる中1ギャップが指摘されている」と記載されています。小学校から中学校へとその急な変化により新しい環境に馴染むことができず、不登校やいじめにあうなど、さまざまな困難に直面することを表現する言葉として、「中1ギャップ(差異)」が使われるようになりました。
(1) 「学校生活の変化」
・校則の急激な変化(例「制服を着て登校すること」)
・生活リズムが激変し、自由な時間が減る(例 部活動…放課後の練習が毎日あったり、土日に試合があったりと、部活に割く時間が増える)
・人間関係の変化(例 教科ごとに先生が異なる…教科担任制に変わり、教科によって教える先生が変わる)
(2) 「学習面での負担が増える」
・勉強が難しくなる。
・中学校での勉強は、算数が数学に変わり、英語が主要科目になるなど、小学校の時に比べ格段に学ぶ内容の難易度が上がり、各教科での宿題が増えます。小学校での英語は、英語を使った遊びや歌、簡単な英会話が中心です。しかし、中学に入ると文法やリーディング、リスニングというように、学習の仕方が大きく変わります。
2 「小中一貫教育(小中一貫校)になると」
・小学校で教科担任制(中学校教員による乗り入れ授業)を導入することで、教科担任制を取っている中学校への移行がスムーズになります。特に、外国語やICT教育等、専門性の高い教師に習うことで学習意欲も高まり、基礎学力が身に付くことで、中学校での学力向上が期待されます。
・小中それぞれの教育課程を、系統性や連続性を考えて編成することで、重複等の無駄がなくなり、小学校での学びが中学校で生かせるようになると共に、中学校への準備的な学びも可能になります。
〔次回は昭和小学校の長谷川校長先生が担当します。〕
お問い合わせ:教育委員会
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