暑さが残る9月。外で遊ぶにはまだまだ厳しい時期ですが、筋肉を動かすことで脳が育つということを知っていましたか?
最新の研究では、筋肉をよく動かすことで『マイオカイン』というホルモンが生まれ、脳を刺激し活性化するという事が分かってきました。今回は、筋肉と脳の関係を探っていきましょう。
Q1.筋肉を動かすとは
普段の生活の中で歩いたり、走ったり、階段を昇り降りしたりすること全てが筋肉を使う運動になります。
Q2.運動するとどうなるの?
「体の柔軟性が高まる」「筋肉、筋力が増え骨が丈夫になる」「持久力や体力が向上し心肺機能が向上する」「爽快な気分になり、夜よく眠れる」そして何より筋肉から分泌されるホルモン「マイオカイン」が出て脳を活性化させます。
Q3.「マイオカイン」って何?
主に筋肉に力が入った時に分泌される脳を刺激するホルモンです。海外での調査結果によると、身体テストと学力テストの結果は比例することがわかってきました。理由は、運動により脳への血流が増え、脳細胞が活性化し、思考力や集中力が飛躍的に高まるからと考えられています。そのため、脳を育てるには、知識ばかり詰め込むのではなく、乳幼児の時から、さまざまな遊び(走る・跳ぶ・登る・降りる・投げるなど)を取り入れることが大切です。
Q4.筋肉を鍛えるだけで頭が良くなる?
筋肉の量が多いと「マイオカイン」の量も増えるので、一定量の筋肉を維持し活動させることが、脳を賢くする可能性はありますが、筋肉を鍛えれば勉強しなくても良いわけではありません。筋肉を刺激し頭を冴えた状態にしたうえで学習することで相乗効果が現れます。スウェーデンの調査では、毎日体育の授業がある学校と週2回の学校との学力の差を比べた結果、毎日体育の授業がある学校の方が学力が高いことが分かりました。
[ポイント]
■子どもにも大人にも良い「マイオカイン」
「マイオカイン」は、免疫機能の強化も期待され、病気に負けない体をつくります。また、心臓病や糖尿病、がん、認知症などの予防や、うつ病・不安症の抑制などにもつながります。咀嚼運動も「マイオカイン」が分泌されるので、よく噛んで食事をするのもお勧めです。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>