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しらかわの身近な文化財 第十八話 道ばたに眠る歴史(2) 石碑

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福島県白河市

石碑は、石という堅固な材料に文字を刻み、公の場に立てることで、出来事が遠い未来まで伝わることを願って作られます。古い石碑として有名なものに、文武4年(700)頃建立の那須国造碑(なすのくにのみやつこのひ)(栃木県大田原市)や天平宝字2年(762)頃建立の多賀城碑(たがじょうひ)(宮城県多賀城市)などがあります。
市内で石に刻まれた文字といえば、古いものでは中世の板碑が挙げられます。また、戊辰(ぼしん)戦争に関する供養碑なども多く見ることが出来ます。
それ以外の歴史上の出来事を刻む記念碑や人物を顕彰する顕彰碑といった石碑らしいものとなると、ほとんどが江戸時代以降のものです。
古い例の一つが、寛政12年(1800)に白河藩主松平定信(まつだいらさだのぶ)が白河関跡に建てた「古関蹟碑(こかんせきひ)」です。定信自らが文をしたため刻ませたこの石碑には、定信が研究によりこの場所を白河関の跡地と定めたことが記され、白河関跡の研究に関する重要な資料となっています。
また、南湖神社の境内にある「渋沢栄一頌徳碑(しぶさわえいいちしょうとくひ)」は、神社の創建に貢献した渋沢栄一の業績を記すもので、高さ3メートルを超える大きさからも、渋沢への謝意や、歴史を後世に伝えたいという建立者の想いが感じられます。
ほかにも、道ばたやお寺・神社の境内などに、各地域の歴史を刻んだ石碑が多数残されています。普段見過ごしがちな石碑の前で足を止めれば、今まで知らなかった地域の歴史を知ることが出来るかもしれません。

問合せ:文化財課
【電話】27-2310

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