■六月
皆様、母の日にはカーネーションをプレゼントされましたか?(私は子の代理で致しました)
さて、とある日の公用車中の出来事。「あの花の名は?」と私。「市長、〇〇です」と同乗の秘書が即答。「あなたの趣味は草花鑑賞?」と尋ねると、「いえ、スマホで写せば名前が出てくるアプリで調べました」とのこと。以来、花を愛でる都度、アプリで確認しています。
しかし、これらアプリの要となる人工知能(AI)にも苦手はあるようです。今話題のチャットGPT(対話型AI)に「郡山市の将来人口の推移は?」と聞いてみたところ、「複数要因が影響するような予測はできない」との回答でした。AIも今のところドラえもんの「四次元ポケット」から出てくるひみつ道具のように、どんな要望にも応えてくれるものではないようです。役目柄DX関連の動向はつぶさに追っていますが、前評判通りにはいかないこともあるようです。
メタバース(ネット上で交流などができる仮想空間)や、チャットGPTも、今のところ前評判、期待とは異なるパワーを発揮している状況です。質問に対する回答は既存の情報を学習して行われていますから、新発見、新回答はあり得ないのでは?と考えています。「未知との遭遇」はあり得ず、「傾向と対策」は示されても「無い物ネダリ」には応えてくれないのではないでしょうか。プロセスイノベーションはあってもプロダクトイノベーションを期待するのはやめたほうがよいでしょう。
「どんなに技術が進んでも人間の知能と生命を超えることはできないと教わりました」とは小林元治日弁連会長の、ある読書感想からの引用です。
郡山市長 品川 萬里
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