市内の名所や旧跡などの景勝地に、誰でもその場で投句できる「俳句ポスト」を設置し、年2回(8月と1月)の選句会を行っています。昨年度も市民の皆さんをはじめ、県内外から本市を訪れた皆さんが、それぞれの思いや須賀川の風情などを句に詠み、一般の部に5222句、子どもの部に4725句が寄せられました。1月30日に選句会を開き、年間特選句、年間秀逸句、年間入選句を選びましたので紹介します。学校名と学年は、投句されたときのものです。
◆選者の皆さん
桔槹吟社同人
江藤 文子(えとう ふみこ)さん
深谷 栄子(ふかや えいこ)さん
金子 秀子(かねこ ひでこ)さん
髙市 宏(たかいち ひろし)さん
◆牡丹賞 受賞者の声
古川春枝さん
いちじくは、漢字で「無花果」と書くように、花が咲いて実がなるのではなく、実の中にある無数の粒が花ということなので、花を食べている訳です。
いちじくを飴(あめ)色に煮て食べるのが好きです。アクを取るために何度か茹(ゆ)でこぼすのですが、煮汁のうっすらと赤い色を見る度に「花」であることを納得します。ザクロやブドウと共に最も古い果実だそうです。
熟れるのを待っているカラスと折り合いをつけ、おいしくいただいています。自然の不思議・恵みに感謝しながら…。
◆ぼたん賞 受賞者の声
樽川知怜さん
秋に学校で俳句教室がありました。毎年、講師の先生に来ていただき、みんなで俳句を作ります。私は六年生なので、今年で六回目になります。「今年のお題は何かな?」と楽しみにしていました。
講師の先生が「これをよく見て俳句を作ってみましょう」と言って、里いもを見せてくださいました。
私は里いもが好きです。煮物にすると、ねっとりとして甘くておいしいからです。それに、形もこじんまりしていてかわいいからです。
「あれ?この模様、何かに似てるなぁ」里いもを見ながら、そう思いました。私は里いもを手に取って、目の前でぐるっと回して全体をよく見てみました。「あっ、思い出した!地層だ!」そうです。里いもの皮の模様が地層とそっくりだったのです。畑の土の中で、ゆっくりゆっくり大きくなった里いもの様子が思いうかびました。
この気持ちを表現しようと思い、この句を作りました。
→風流のはじめ館
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