「1階づくりは、まちづくり。」
五城目町のみなさま、Alo-ha! 集落支援員の八嶋美恵子です。「五城目町のどこがいいの?」移住してから約3年。これまで、幾度となくこの質問をいただいてきましたが、最近やっと答えを言葉にできるようになりました。
それは「この町で出会える人との日々の交流が、楽しいから」です。逆にいうと「名産品、観光地、制度など、これといった理由があるから」この町を好きになったわけではないのです。(「好きになることに理由はいらない」ですよね(笑))
たとえば、顔見知りの方と会釈、挨拶できた時、ばったりおしゃべりできた時、ちょっと深い話ができた時、問題が解決していなくても、「あぁ、今、 しあわせだな」と感じます(笑)
朝起きた時、「今日は誰に会えるかな」とワクワクできるのは、皆さまがいらっしゃるからこそ。これまで皆さまの温かい笑顔や、お心遣いに沢山触れてきたからです。ほんとうに、ありがとうございます。
朝市や商店など暮らしの導線上で、ちょっとした「対話」が自然と起こる環境がたくさん育まれていることが、この町のパワフルな魅力だと、わたしは密かに確信しています。
わたしの好きな本にこんな表現があります。
「人々が必ず目にする『1階』の空間が、どれだけ『ひらけているか』は、その町の人どうしが、お互いのことを『かけがえのない大切な存在だ』と感じるかどうかに影響する」
人々がしゃべったり、食べたりしている「暮らしの小さな幸せ」の様子がみえると、「ああ、あの人も同じ人間だな~」と、お互いへの思いやりや、想像力が生まれるのだそうです。
2月4日は「立春」、旧暦では1年の始まりの時。
今年は、両手を広げたくらいのひろさから始まる、目の前の人との関係性を第一に大切にして、自然と「町の1階」が育まれることに、少しでも貢献できたらと思います。
参考:田中元子『マイパブリックとグラウンドレベル』(2017)
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