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自治体の皆さまへ

災害レジリエンスNo.1に向かって ~しっかり備えて つなぐ未来~ 1

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群馬県

■「災害レジリエンス」という言葉を知っていますか?
災害レジリエンスとは、想定外の大規模な災害時においても致命傷を回避しつつ被害を最小化する「防災力」と、私たちの暮らしや経済活動を速やかに立ち直らせる「回復力」のことです。
近年、気候変動の影響などにより、令和元年東日本台風をはじめ、水害や土砂災害などの気象災害が頻発化・激甚化しており、毎年のように全国各地で甚大な被害が発生しています。
県では、こうした状況を受け、気象災害の脅威にしっかりと対応できる「災害レジリエンスNo.1」の実現に向けた、河川改修などのハード対策と、水害などからの避難を支援するソフト対策が一体となった防災・減災対策を進めています。
災害はいつどこで起こるか分かりません。一人一人がいざというときに自ら行動でき、災害に強くしなやかに対応できる社会について、考えてみませんか。

■災害レジリエンスNo.1の実現ために
◆県の主な取り組みを紹介します
○重点水害アクション
社会経済の壊滅的な被害を回避するための河川整備や、河川やダムの流下・貯留能力の回復を目的として異常堆積した土砂の除去などを行います。また住民の主体的な避難行動を促すため、危機管理型水位計や河川監視カメラを設置するなど、リアルタイムで分かりやすい防災情報の発信手段を拡充します。
※危機管理型水位計…洪水時の水位観測に特化した水位計。人が河川に近づくことなく、水位を確認することができる

○防災インフラの整備
安全・安心な暮らしの実現に向け、水害や土砂災害のリスクを軽減させる防災インフラの整備や、災害時にも機能する強靱な道路ネットワークを構築します。また治山対策や路網整備を行う他、農業などへの被害を軽減するため、用水路やため池の補強などを行います。
・河川改修状況(碓氷川) ※本紙写真をご覧ください。
・バイパス整備状況(上信自動車道) ※本紙写真をご覧ください。

○避難のサポート
災害時における「逃げ遅れゼロ」を目指し、住民一人一人の避難行動を時系列で整理した「マイ・タイムライン」の作成支援などを行っています。
[マイ・タイムラインを作成しよう!〕
マイ・タイムラインの作成動画は、動画ポータルサイト「tsulunos.jp」で配信中。ぜひご覧ください!
※本紙二次元コードからアクセスできます。

○災害医療の強化
首都直下型地震などの際に、県内外から前橋赤十字病院にヘリコプターで運ばれた患者を、県内各医療機関に搬送するための車両の導入支援を行います。
また災害派遣医療チーム(DMAT)のため、医療用の活動資機材を導入する支援も行います。
※DMAT…災害発生から72時間程度の急性期に活動できる機動性を持ち、専門的な訓練を受けた医療チームのこと

■近年「災害の少なさ」を理由に本社機能を群馬県内に移転する企業が増えています。昨年8月に本社機能の一部について、試験的に高崎市への移転を発表した、日本電信電話株式会社(NTT)の喜内久雄さんにお話を伺いました。
日本電信電話株式会社 経営企画部門 担当部長 喜内 久雄さん

○どうして高崎市を検証地として選定されたのですか?
私たちはレジリエンスの観点から、分散拠点を設けるということで検討を始めました。検証地を選ぶ際は、地震発生回数の少なさや津波の心配がないこと、さらに都心部からのアクセスの良さなどを基準として、高崎市と京都市を選定しました。

○分散拠点はどのように活用されるのですか?
災害などが発生して東京の本社ビルが使えなくなった場合は、災害対策要員である社員が高崎や京都の拠点に集合し、NTTやそのグループ各社へ災害対策指示を出すことになっています。有事の際にも滞りなく指示命令を出せるということは、事業の継続性が高まり、非常に大きな意味があると考えています。
また平時には、これらの拠点はリモートオフィスとしても活用しています。NTTではコロナ禍以降、主に社員が自宅などでリモートワークで業務を行っているため、社員同士が顔を合わせる機会が少なくなっています。チームとしてコミュニケーションを図りたいときには、高崎や京都の事務所に集まり、打ち合わせなどを行っています。分散拠点に社員が集合することで、チームワークを強化できますし、普段と異なる環境下で仕事をすることで、気分転換しながら業務を進めることができています。

○災害レジリエンスが高い社会には、どんなことが必要だと思いますか?
平時から有事の際を想定し、準備を怠らないことが大切だと思います。そうすることで、私たち通信事業者は、災害に強く、仮に災害で被害を受けたとしても早期復旧できる情報通信ネットワークを構築し、それを運営することで、お客様に安定的な通信をお届けできると考えています。今後は自治体と情報交換などを行って連携し、有事の際にどのような対応ができるのか、より一層意見交換ができるとありがたいですね。

※リモートオフィス…本来の勤務地以外の場所で、社内ネットワークやパソコンを利用して業務ができる作業環境

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