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自治体の皆さまへ

熱中人129

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群馬県千代田町

■地域事業 支援サポーター
植田 翔太さん(上中森・18歳)

◇一番大変なのがきっかけ作り。継続は力なり。
町のイベントに取材に行くと、度々見かける青年がいます。周囲の子どもたちや高齢者の方々に気さくに声を掛け、イベントを盛り上げ、親しいお兄さんのような立場でサポートする彼の名は植田翔太さん。
大人のような落ち着きとコミュニケーション能力のある植田さんですが、小学校の時は時間割通りに行動することが苦手で学校に通うのが苦痛でした。「行きたくないけれど、行かなければならない」という葛藤がいつもつきまとい、いつしか不登校に。家の中からどうにか出ようとしていた時に、町で行っている適応指導教室に通うことになります。
教室での生活にも慣れてきた中学2年生の時、ボランティアに誘われ、あまり興味が無かったものの、ボランティアの内容が子どもの頃に参加し、優勝経験のある「魚釣り教室」であったため、前向きな気持ちに。はじめは子どもとの関わり方に戸惑いましたが、教えているうちに「相手にわかりやすく伝えることの楽しさ」を感じました。また、自分で理解してやるのは簡単だけれど、それを子どもに伝え、子どもができるようになった時には言葉では言い尽くせないほどの達成感を感じるように。
それからは手芸教室や陶芸教室などのボランティアにも参加するようになり、自分でも文化協会の陶遊会に加入し、60〜70代に交じって楽しく活動しているそうです。ボランティアをきっかけに徐々に人と関わるのが楽しくなり、今では元気に高校へ通っています。
将来の夢は教員で、実際に学校に通っている子どもの指導よりも、自身が経験したような不登校の子どもたちに重点的に支援を行うことを目標としています。「学校に行かなければならない環境よりも、学校以外にも家から出るきっかけや居場所を作れるような人になりたい」と植田さん。
ボランティアとして参加している放課後子ども教室で子どもたちの宿題をみていた時に、他の先生に「ひとりだけに集中するのではなく、視野を広く持ち子どもに接するように」と言われました。今でもその言葉を大切にし心がけています。
ボランティアを通して感銘を受けた言葉は「一番大変なのはきっかけ作り」。何を始めるにしても第一人者としてきっかけを作ることが最も重要かつ、最も難題とのこと。「自分も適応指導教室できっかけを作っていただき、今では様々な方と関わって町のイベントにボランティアとして参加しています。自分が与えてもらったきっかけを今度は自分が与える側になりたい」と笑顔で話しました。

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