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[特集] 熱中症回避策〜かしこく工夫して熱中症対策〜

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群馬県千代田町

だんだん気温が高くなってきましたね。これから本格的に夏に突入します。ここではこの季節避けることのできない「熱中症」について考えていきましょう。

■熱中症とは?
熱中症とは、体温が上がり体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調節機能が乱れてしまうことで起こる、めまいやけいれん、頭痛等の様々な症状を引き起こすものです。
熱中症は重症度によって3つの段階に分けられます。

I度:現場で応急処置で対応できる軽症
・立ちくらみ(脳への血流が瞬間的に不十分になったことで生じる)
・筋肉痛・筋肉の硬直(発汗に伴う塩分不足で生じるこむら返り)
・大量の発汗

II度:病院への搬送を必要とする中等症
・頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、気分の不快

V度:入院して集中治療の必要性のある重症
・意識障害、けいれん、手足の運動障害
・高体温(体に触ると熱い。いわゆる熱射病、重度の日射病)
※参考…公益社団法人 全日本病院協会HP

■保健師さんに聞いてみました
町保健師 田村亜美
熱中症のおよそ半数は65歳以上の高齢者です。高齢者は暑さや水分不足などに対する感覚低下や、暑さに対する身体調整機能が低下しているため注意が必要です。また、子どもは体温調節機能が未発達なので注意が必要です。扇風機やエアコンを積極的に利用し、のどの渇きを感じていなくても1時間に1回は水分補給することを心がけましょう。
一般的に人は1日に約1.3ℓの水分を飲み物から摂取しています。汗の99%は水分ですが、その中に微量なミネラルが含まれています。その中で最も多いのが塩の主成分であるナトリウムです。熱中症が疑われる時の対策として、水分と一緒に塩分補給をすることが重要です。
特にスポーツドリンクは、運動や日常生活で発汗によって失われた水分やミネラルを効率よく補給できる飲料です。炎天下で運動や作業により大量に汗をかくと、体内の水分と共に塩分やミネラルも失います。そんな時に水だけを飲んでしまうと塩分濃度が低下し、摂取した水分をうまく吸収できず、尿として排出されてしまいます。また、スポーツドリンクは乳酸の分解や回復に効果的なクエン酸や糖分を含んでいるので、水分補給と同時に疲労回復にも効果的です。ただ、スポーツドリンクには多量の糖分が含まれており、麦茶代わりに飲み続けると肥満や虫歯の原因になります。また、酸性度も強いので、歯のエナメル質が溶ける可能性があり注意が必要です。
※経口補水液は、水とナトリウムなどのミネラルとブドウ糖を一定割合配合したもので体液とほぼ同じ浸透圧のため吸収率が高く、大量に発汗したときや、下痢や嘔吐による脱水症状が出た時に適しています。
適切に水分と塩分を補給して、暑い夏を乗り切りましょう。
※経口補水液…主に下痢、嘔吐、発熱等の脱水症状の治療の時に用いられる飲料。

■子育て中のママに聞いてみました
大川美映さん(舞木16区)
私の家では暑さ対策で、図書館などで絵本を借りたりしてなるべく室内で過ごすようにしています。
また、エアコンを使う際もサーキュレーターを使用して室内の空気を循環させて、涼しくなるように工夫しています。
寝る際に、大人も子どもも接触冷感のタオルケット等を利用しています。子どもも冷たい感触が気持ちいいようで、好んで利用しています。

■町のこども園の先生に聞いてみました
東こども園教諭 渡邉理恵子
毎日活動前に※暑さ指数を図って、屋外活動が可能か判断しています。日中の活動の合間には、必ずこまめな水分補給と休憩を取り入れています。子どもの顔色や様子を常に観察し、体調の変化のサインを見逃さないようにしています。
また、木陰や日陰での砂場遊び、水遊び、シャボン玉遊び等で暑さ対策のできる遊びをするよう工夫しています。
そして、園だより、保健だより、クラスのお知らせボード等で、熱中症対策について保護者と情報共有をしています。
※暑さ指数…人体の熱収支(人体と外気の熱のやりとり)に与える影響の大きい(1)湿度(2)周辺の熱環境(3)気温の3つを取り入れた指標。

■経口補水液は簡単に作れます!
経口補水液は、500ミリリットルの水に食塩1.5gと砂糖20gを加えることで作ることができます。

■おすすめレシピ聞いてみた!
町食生活改善推進員協議会 会長 月岡任子さん

◇夏バテ予防レシピを紹介
夏バテになる原因:
・暑さや冷たいものの摂りすぎにより食欲が低下する。
・喉越しのよい麺類など炭水化物中心の食事に偏りがちになる。
→栄養バランスが乱れやすくなり、夏バテの原因となる。
夏バテしない食事:
・代謝や疲労回復効果のあるビタミンB1を摂りましょう。ビタミンB1は豚肉、レバー、大豆製品などに多く含まれ、にんにく、ねぎ、玉ねぎなどを一緒に摂ると吸収が良くなり、食欲も増します。
・たんぱく質を摂りましょう。炭水化物に偏らないよう、肉や魚、卵なども食べましょう。
・胃腸を冷やさないよう温かいスープや飲み物も摂りましょう。

◇ワンポイント
豚肉の表面を香ばしく焼くことで、食欲が増します。たれをよく絡めると美味しく食べられます。暑い夏を乗り切るため、食事をしっかりと摂りましょう。

◇夏バテ予防レシピ 豚肉巻き巻きの焼きおにぎり
材料/分量(4人分):
・ご飯/240g
・豚薄切り肉/8枚
・片栗粉/少々
・サラダ油/適量
・はちみつ/大さじ2
・しょうゆ/大さじ1

作り方:
(1)ご飯を8等分にして、ラップに包み、俵型に握る。
(2)豚肉で(1)を包むように巻き、表面に片栗粉を軽くまぶす。
(3)フライパンにサラダ油をひき、表面をこんがりと焼く。
(4)はちみつ、しょうゆをからめて、照り焼きにする。

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