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歴史にふれる

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茨城県かすみがうら市

■遺跡が語る地域の魅力
今回は、東京から本市に移住した市民学芸員の福原孝子(ふくはらたかこ)さんが、自身の視点から見た霞ヶ浦沿岸地域の魅力についてご紹介します。

○「住みやすさ」への疑問
移住から18年が経過しました。「ここは、なんと豊かで住みやすい土地なのだろう」と日々実感しています。それと同時に、「この実感の根底には何があるのだろう」という疑問が湧き、この地のことを知りたくなりました。
そのような時に歴史博物館の歴史講座を受講し、知られざる茨城県やかすみがうら市の歴史とその魅力にふれ、感動を覚えたのです。

○遺跡が語るかつての繁栄
茨城県は北方と南方の自然環境が重なり合う地点で、果物はほぼ何でも作られており、野菜は一年中青物が揃います。暖流と寒流がぶつかる海からは、種類豊富な海産物が水揚げされています。
気候風土に恵まれたこの地について、1300年前の『常陸国風土記(ひたちのくにふどき)』では「常世(とこよ)の国(くに)」つまり理想郷であると表現しているのだそうです。
また、日本における塩づくりの発祥が、縄文時代の霞ヶ浦沿岸地域であることにも驚きました。そして、2000年前まで人口密度が最も高かったのが茨城県であることを、遺跡の数が物語っているのだと知りました。さらには、県内で遺跡の数が最も多い市町村がかすみがうら市である事実に、誇らしい気持ちになりました。「都道府県魅力度ランキング」で茨城県が最下位の常連であることに納得がいっていなかったので、心が晴れました。
とはいえ、一部が過疎地域に指定された本市には、空き家も目立っています。未来ある若者が、都会で心身共に疲弊する姿を見ると、移住の先輩として「こっちにおいで!」と叫びたい気持ちになります。

問合せ:歴史博物館
【電話】029-896-0017

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