■親子でゆったり過ごせる場所をつくりたい
ママとこcafe オーナー
黒澤七緒(くろさわなお)さん
今月のシリーズまち・ひと・しごとは、2023年6月1日に、利根町チャレンジショップ第2号店舗としてオープンした「ママとこcafe」のオーナー、黒澤七緒さんをご紹介します。長年勤めた看護師を辞め、子育てカフェでの起業を決めたきっかけなどを伺いました。
▽カフェをはじめようと思ったきっかけを教えてください
看護学校を卒業してから、約10年間救急看護師として働いていましたが、娘が産まれてからは育休を取っていました。
その間、2人の子の育児に追われて、疲れや寝不足から自分の食事にまで手が回らなくなってしまい栄養バランスも偏っていました。
たまには他人が作った料理が食べたいと思って外食しても、結局、子どもたちが気になってゆっくり食事が楽しめない。
家にも外にも心が休まる場所がないというストレスや孤独感を抱えて「子どもと一緒でも、気兼ねなくゆっくり食事が楽しめるお店があればいいのに…」と考えていたとき、主人に「だったら自分でやっちゃえば?」と言われた一言に背中を押されたような気がして、カフェの経営を本気で考えるようになりました。
そこから夢がどんどん大きくなって、思い切って看護師を辞めて「子連れカフェ」を始める決意をしました。
▽長年勤めた看護師を辞めるというのは、すごい決断でしたね
職業柄、普段から人の生死を目の当たりにしていました。また、私の母はガンを患って53歳の若さで亡くなっているので「人はいつどうなるか分からない。後悔しないように、やりたいと思ったことはやってみたい」と考えていました。
子育てをしていて、絶対に自分と同じ悩みやストレスを抱えているママたちがたくさんいるはず。と思っていたので、そんなママたちが集まれる憩いの場所が作りたかったんです。
▽カフェオープンまでの道のりを教えてください
子連れカフェをやる!と決めてから、自宅のある龍ケ崎市内で物件探しをはじめましたが、家賃が高かったり、なかなか条件に合うところがなくて行き詰まっていたとき、たまたま知り合いから、利根町のチャレンジショップの話を聞いて、ちょうど次の出店者を募集しているというので、すぐに応募しました。
チャレンジショップでの出店が決まってからは、「木の温もりがたっぷりのお店」を目指して、主人と一緒にDIYで内装づくりをはじめました。
裸足でくつろげる小上がり席は絶対にほしいと思っていたので、コンクリートだった床にパレットを並べて木目調のクッションフロアを貼って、想像以上に素敵な小上がり席をつくることができました。
▽SNSを見て来店されるお客様も多いそうですね
物件探しをしている段階からインスタグラムを開設していて、決意表明の意味合いも込めて「子連れカフェやります!」と宣言して、物件探しの途中経過や試作中のメニューなどを投稿していました。
チャレンジショップ出店が正式に決まってからは、主人が内装をDIYしているところや、オープン準備の様子をちょこちょこ投稿していたら、いろんな方からコメントや応援メッセージを頂けるようになって、ありがたいことに、6月1日のオープン前から、たくさんの予約を頂くことができました。
最近では、インスタグラムを見たという方が、わざわざ水戸市や鹿嶋市などから来てくれたり、ベビーマッサージ、親子英語、絵本セラピー、カイロプラクティック、無制限遊びなど、異業種の方々とも繋がりが出来て、店内でコラボイベントも開催できるようになり、とても励みになっています。
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