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【特集】みんなで見守る認知症 1

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茨城県守谷市

認知症は誰にでも起こりうる脳の病気です。決して他人ごとではありません。
症状によっては、周りの人との関係が損なわれたり、家族が疲れ切ってしまうという、深刻な状況になることも。
そんなとき、周囲の人、地域のみんなの理解や気遣いがあれば、本人も、介護する家族も安心して暮らせるようになります。
まずは知ることから、始めてみませんか。

■認知症、どんな症状?
認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまうなど、さまざまな障がいが起こり、生活する上で約6カ月以上支障が続く状態を指します。症状は「覚えられない、すぐ忘れてしまう(記憶障がい)」、「時間や月日、人などが分からない(見当識障がい)」、「考えるスピードが遅くなる、2つ以上のことが重なるとできなくなる(理解・判断力の障がい)」、「生活に必要な作業がこなせなくなる(実行機能障がい)」などがあります。
2025年には、65歳以上の5人に1人が認知症になるという予測データもあります。

○加齢による物忘れ
・体験したことが部分的に思い出せない
・目の前の人の名前が思い出せない
・物を置いた場所を思い出せない
・何を食べたのか思い出せない
・約束をうっかり忘れてしまった
・物覚えが悪くなったように感じる

○認知症による物忘れ
・体験したこと自体を忘れている
・目の前の人が誰なのか分からない
・置き忘れ・紛失が頻繁になる
・食べたこと自体を忘れている
・約束したこと自体を忘れている
・数分前の記憶が残らない

参考:認知症を学び地域で支えよう/NPO法人地域ケア政策ネットワーク

■地域のみんなで、できることから。
◇認知症サポーター養成講座in大野小学校
7月13日、大野小学校5・6年生を対象に開催された認知症サポーター養成講座。
認知症サポーターとは、特別なことをする人ではなく、認知症を正しく理解し、温かい目で見守れる人のことです。市内には、現在5023人の認知症サポーターがいます。
認知症の方への接し方を学んだあとは、いよいよ体験学習。「道に迷っている認知症の方」を演じる地域包括支援センターの職員に、実際に声をかけてみました。
「どう話かけてよいかわからず緊張した」、「何に困っているのかわからない」と、体験した様子を振り返る子どもたち。それでも、「何かお手伝いすることはありませんか?」と大きく、はっきり、ゆっくりと話すことに気をつけたり、安心させるため手を取って案内するなど、一生懸命考える様子が見られました。
「温かい目で見守ること」というサポーターとしての第一歩を踏み出せたようです。

◇あなたの身近な場所で認知症サポーター養成講座を開催しませんか?
市内在住または在勤のおおむね5人以上のグループを対象に、キャラバン・メイトと呼ばれる講師が皆さんのところにお伺いします! 詳しくは、市役所健幸長寿課にご相談ください。

■認知症の人と接するときの心構え
○「本人に自覚がない」は大きな間違い
認知症になり最初に気づくのは本人です。当たり前にできた仕事や家事がうまくいかないなどの出来事が多くなり、自分がおかしいことに気が付きます。そのため誰よりも不安で、心細く、苦しんでいます。

○「忘れてなんかない!」に隠された悲しみ
認知症の方は「私は忘れてなんかない」と言い張り、家族を困らせることがあります。「私が認知症のわけがない」という態度や言動は、やり場のない不安や悲しみの表現であることを知っておくことが大切です。

○こころのバリアフリーを
「認知症の人だから」と決めつけず、それぞれが抱える不安や苦しみがあることを知り、もしも自分だったら? どう対応されたら安心だろう? という意識を持ち、さりげなく、自然に手助けするよう心がけます。
地域や街に認知症の人を温かく見守り適切な手助けをしてくれる人がいれば、安心して外出することができ、自分でやれることも増えます。
あなたが認知症になったとき、どんな生活がしたいですか?

■自然に、安心して集える場所。
◇オレンジカフェin雲天寺
月1回、市内にある雲天寺で開催されている「オレンジカフェ」。
オレンジカフェとは、認知症の方ご本人やその家族、地域の方、医療・介護の専門職など、認知症に関することで、どなたでも集える交流の場です。気軽に相談などができる場として、全国で展開されています。守谷市では、令和4年10月から本町にある雲天寺のご協力を得て開催しています。運営時間内は出入り自由。飲み物は持参で、参加者同士、気軽に会話を楽しめます。運営スタッフがサポートしますので、短時間でも気軽に交流できます。
7月20日は暑い日でしたが、この日はデイサービスのスタッフやサロン主催者などの参加があり、和やかな雰囲気で会話を楽しみました。

・雲天寺住職 下村さん
地域のコミュニティの場としてお寺を使ってもらうのは、我々の役割の一つだと思っています。
認知症の方やそのご家族の方、どんな困難があっても「生きがい」を感じてもらえるような話でお手伝いさせてもらっています。ここに来た人が「また明日も頑張ってみようかな」と思ってくれたらいいですね。

◇開催中! オレンジカフェもりや
日時:9月14日、10月26日、11月16日、12月21日、1月18日、2月22日、3月28日(全て木曜日) 14:00~16:00
※申込不要、出入り自由
場所:雲天寺(守谷市本町358番地)

問合先:市役所健幸長寿課 内線175

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