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[特集]おみたまのレンコン(1)

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茨城県小美玉市

【Special Feature】目で楽しむ、舌で味わう。おみたまのレンコン

◆蓮根の花が咲く初夏の小美玉
小美玉市の玉里地区ではレンコン栽培が盛んで、百年以上の歴史があります。レンコンの生産量で第1位を誇る茨城県の主要な生産地で、全国有数の生産地の一つでもあります。初夏になると、霞ケ浦周辺に集中した蓮畑では蓮の花が咲き始め、人々に夏の始まりを告げます。水戸黄門で知られる徳川光圀が、玉里地区から蓮を取り寄せ、庭園の池に白蓮と赤蓮を植えたと伝えられています。観賞用の蓮の花から、今では食用のレンコンとして首都圏の市場に出荷され、みなさんの食卓へ届けられています。

夏の日差しの中で大きな一輪の花を咲かせる姿が多くの人から愛されています。その年の気温で変わりますが、7月下旬から咲き始めます。蓮の花は、早朝に咲き始めて昼には閉じる咲き方を4日程繰り返します。午後に咲いているのは、咲き終わりの花で、その日に散ってしまいます。

■県内有数のレンコン生産地
◆豊富な水と恵まれた土壌
玉里地区は霞ケ浦の北部に面しており、豊富な水と湖岸線の湿地性植物が堆積した腐植土を含む土壌に恵まれています。レンコン栽培に適した環境は、15度以上の平均気温が6か月以上継続する地域と言われ、温暖期間が長い地域ほど適しています。玉里地区の5月から10月の平均気温は、15度を上回ります。また、レンコン生育最盛期は7月から8月で、この時期に晴天・高温日数が多い年ほど収穫量が多くなります。

◆稲作中心からレンコンの生産地へ
玉里地区は昔から園部川と恋瀬川の氾濫や、利根川の増水による霞ケ浦の水位上昇で、沿岸に水が流れ込むなどの水害の被害を受けていた地域です。玉里地区では、こうした水害や低湿地、泥質土壌という自然条件を克服しながら稲作をしていました。明治時代に入り、小規模ながらレンコン栽培が始まり、今では全国有数のレンコンの生産地へと発展しました。

○レンコンの歴史
原産地はエジプトもしくは中国とされる説がありますが、食用レンコンの原産はインドといわれています。日本では「常陸国風土記」に生薬として食された様子が記されています。

○捨てるところなし
ベトナムや中国では、蓮の花を使用した蓮茶が親しまれています。日本では蓮の葉をお供え物などのお皿の代わりに使用する地域があり、生け花でも使用されています。また、水上に出ている茎の部分を折ると出てくる繊維を集めた織物を「藕糸織(ぐうしおり)」と呼びます。

霞ヶ浦沿岸に並ぶ、広大な蓮畑。2006年の農林水産省の調査(産野菜出荷統計)では、作付面積が162ヘクタール、収穫量は2,750トンとなっています。全国有数のレンコン生産地で、市の特産物です。

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