文字サイズ
自治体の皆さまへ

[特集]おみたまのレンコン(2)

3/13

茨城県小美玉市

■茨城県銘柄産地 玉里のレンコンの歴史
◆レンコン栽培の先駆け 丸玉蓮根の誕生
明治期の玉里地域では、レンコンの作付面積は0.7ヘクタールとわずかでした。米や麦、大豆を中心とした農業が多く、レンコン栽培は副業としての生産でした。大正7年に下玉里の野口市太郎氏が東京より中国種を導入し、水田に植え付けたことで本格的に栽培が始まり、現在の盛んなレンコン栽培の先駆けとなりました。昭和12年には、当時としては珍しいレンコンの任意組合として「下玉里蓮根出荷組合」が結成され、「丸玉蓮根」として名が売れました。その後、昭和27年に、玉川農協が委託販売を全面的に行い、販路を拡大しました。

◆茨城県が全国1位に 周年出荷が可能な地域へ
戦後の大都市のレンコン需要に対応する新たな産地として、昭和46年の米の減反政策を契機に生産量を伸ばし、同時期に茨城県が全国1位の生産地となりました。その後、品種改良や高水圧ポンプによる水堀り技術が普及し、昭和56年にはビニールハウスによる促成栽培が本格化しました。これにより、年間を通して安定した高品質のレンコンを生産する周年出荷が可能になりました。

◆茨城銘柄産地に指定 県内初のJGAP団体認証
平成に入ると、大型ハウス促成栽培の試作をはじめ、良質なレンコンを生産するための土づくり運動、優良品種の選抜など、よりおいしく、より品質の良いレンコンの研究を続けました。こうした努力が実り、平成6年には「茨城県銘柄産地(※1)」として指定されました。その後、「環境にやさしいレンコンづくり」に取り組み、令和5年にはJA新ひたち野蓮根部会玉里支部がレンコンとしては全国2例目、茨城県では初めてのJGAP団体認証(※2)を取得。消費者とのさらなる信頼構築、レンコンの差別化に取り組んでいます。

※1:食の安全・安心を基本に消費者ニーズに対応した生産出荷に取り組み品質などが高く評価された産地を茨城県が指定する制度
※2:日本で農業を営む農家・団体がJGAP規範に沿って運営し、一定の要件を満たしていることを申請し、証明されると認証が受けられる制度
出典:玉川農業四十年史、玉里村史

○蓮根の植え付けと収穫時期スケジュール

ハウス、トンネル栽培で早期収穫し、6月下旬頃に出荷されるものは「新ばす」と呼び、やわらかく、みずみずしい味が特徴です。ハウス栽培の収穫時期は夏。早朝4時ごろから作業がはじまり、収穫したレンコンはすぐに氷詰めにして出荷されます。

2019年11月号(164号)…レンコン農家後継者特集(二次元コードは紙面をご参照ください)
JA新ひたち野レンコン部会玉里支部後継者会のレンコン農家を特集しました。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU