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[特集]その空き家、負動産になる前に(1)

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茨城県常総市

人口減少や高齢化の進行などにより、全国的に空き家は増加傾向となっており、昨今メディアで頻繁に紹介されるほど深刻な社会問題となっています。
相続によって引き継いだ空き家を管理しきれないことや、相続放棄などにより所有者がいないため空き家が放置されてしまうことなどが問題視されており、そのまま放置すると、建物の老朽化や隣地への草木の伸長など、周囲に悪影響を及ぼします。
今は空き家を所有していない方も、将来相続により所有者になる可能性もあるため、早い段階から対策をとることが大切です。
本特集では、空き家の現状や、市が取り組んでいる空き家対策を紹介します。

■空き家の現状
国土交通省の発表では、空き家の全国的な総数が、1998年から2018年の20年で倍増していることが示されました。この結果から今後も空き家の増加が予想されます。
市内でも空き家は年々増加しており、今まで発見された戸数は約700戸あり、その中には「特定空家等※」に該当する危険な状態の空き家も存在します。

※特定空家等とは?
法律では、次の状態に当てはまる空き家や敷地が「特定空家等」とされています。
・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

▽常総市内で発見された空き家数の変移

■空き家を放置したままにすると…
所有者には管理責任があります。

▽草木の繁茂(はんも)による近隣トラブル
草木が隣地へ越境することにより、害虫発生や隣地の利用の妨げになる可能性があります。また、道路へ草木が伸長すると通行人の視界の妨げや接触事故などを誘発するおそれもあります。

▽家屋の老朽化や損壊による近隣への被害
建物の倒壊や屋根が剥がれることにより、近隣の住宅を破損、住民にけがを負わせてしまう可能性があります。被害の状況によっては、所有者が賠償責任を問われる場合があります。

▽衛生面や防犯面の問題
野生動物が棲みつき、排せつ物や死骸の腐敗により、近隣環境に悪影響を及ぼします。
また、ごみの投棄や放火、窃盗などの犯罪を誘発するおそれがあります。

▽固定資産税が大幅に増額になることも
固定資産税が大幅に増額となる可能性があります。また、そのまま放置すると劣化が進み、資産価値が下がる可能性もあります。

上記に記載の「特定空家等」として認定された場合、市から段階的な指導を受けることになります。
「(2)勧告」を受けた場合、住宅用地に対する固定資産税等の特例の対象から除外されるため、土地の固定資産税が大幅に増額することになります。
また、「(5)行政代執行」は空き家の処分等を市が代わりに行いますが、執行にかかった経費などは空き家所有者等の全額負担となります。

▽特定空家等認定後の大まかな流れ
(1)助言・指導

(2)勧告

(3)命令

(4)戒告

(5)行政代執行

(6)費用徴収

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