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受け継がれる地域の伝統

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茨城県常陸大宮市

◆漆工芸家・本間健司さん 世界コンテストでファイナリストに選出
市内に在住する漆工芸家の本間健司さんが、世界的な工芸品の展覧会「ロエベ財団クラフトプライズ2023」に、漆をかき終えた木を再利用した漆器を出品し、見事、ニューヨークのノグチ美術館に展示されるファイナリスト30人に選ばれました。
本間さんの作品は、長い年月をかけて作られた木目を最大限に生かした作風が特徴で、「木を割っている瞬間が一番好き。割ったときに仕上がりまでのイメージがほとんど決定される」と話すほど、本間さんにとって木目は作品の核となっています。今回、エントリーした作品「Contours of past 2022」は日本語に訳すと「跡形」という意味になり、木がどのような環境で、何年生きてきたかが目に見える形で過去の痕跡として現れるというイメージで作成したといいます。
もともとは東京で生まれ育った本間さん。漆芸家の父・本間幸夫さんが盛金地区でウルシの木を植え始めたことがきっかけで、本間さん自身も盛金を拠点に活動するようになりました。本間さんは「さらさらとした特徴の奥久慈漆と常陸大宮市の広大で自然豊かな土地がないと作品は作れない」と話します。木工芸家としての経験と、父・幸夫さんから受け継いだ漆塗りの技術が重なり、一般的には分担して行う木の調達・加工から漆塗りまでを全て自身で行うことで、思い描くイメージを作品に表現しています。
今後さらに海外展開を考えており、「海外に向けて発信することで、漆の魅力が再確認され、日本でも『漆でかっこいい表現ができる』という認識が逆輸入できれば」と漆芸の未来への想いを語ってくれました。

◆4年ぶりに、緒川で祭囃子が響く–。上小瀬祇園祭 開催
6月10日、4年ぶりに緒川地域で地域に根付く祭である「上小瀬祇園祭」が開催されました。
祇園祭は、立野神社の祭礼で、毎年6月の第2土曜日に疫病退散・五穀豊穣を願って行われますが、最近は新型コロナウイルス感染症の影響で、開催が見送られていました。
地域に響く神輿(みこし)担ぎ手の掛け声や山車(だし)から流れる祭囃子(まつりばやし)に誘われ、老若男女問わず、地域住民が集い、久しぶりの祭りに盛り上がりました。

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