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茨城県笠間市

■その「いびき」、病気の知らせかもしれません
笠間市立病院医師 巴悠記(ともえゆうき)
暑くなり、寝苦しい夜をお過ごしかもしれません。「睡眠時無呼吸症候群」という病をご存知でしょうか?睡眠時無呼吸症候群は、Sleep Apnea Syndromeの頭文字をとって「SAS(サス)」とも呼ばれます。その名の通り、睡眠中に一時的な無呼吸状態が繰り返される病気で、良質な睡眠が得られないことから交通事故などの原因となったり、さまざまな合併症を引き起こすことが分かっています。
SASの有病率は、定義にもよりますが、男性の5%前後、女性の2~3%前後とされ、比較的よくみられる病気です。肥満、加齢などが重要な発症関連要因と考えられています。SASの症状は、いびき、睡眠中の窒息感やあえぎ呼吸、高度の睡眠不足による日中の過度の眠気、記憶力・集中力の低下、疲労感、起床時の頭痛・頭重感などがあります。また、心筋梗塞や脳卒中などのさまざまな心血管系疾患や糖尿病を合併することが問題となり、突然死のリスクを高めるとの報告もあります。

SASの症状や合併症は、適切な治療によって改善します。現在の主な治療法は鼻マスク式持続陽圧呼吸(Continuous Positive Airway Pressure/CPAP(シーパップ))です。これは、睡眠中に鼻に装着したマスクから空気を送り続けて気道を開き、無呼吸を防ぐというものです。

当院ではSASの検査、診断、CPAPによる治療も行っていますので、これらの症状に心当たりのある方はお気軽にご相談ください。

(参考)用語の紹介
睡眠時無呼吸:睡眠中の10秒以上の気流停止
低呼吸:
(1)10秒以上で30%以上の気流低下
(2)基準値から3%以上の酸素飽和度低下
(3)覚醒反応を伴う
無呼吸低呼吸指数(Apnea Hypopnea Index/AHI)…睡眠時間1時間あたりの無呼吸と低呼吸の総数

問合せ:市立病院
【電話】0296-77-0034

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