新年のごあいさつ(1)

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◆あけましておめでとうございます
西海市長　杉澤泰彦
皆様方におかれましては、健やかに新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
また、平素から市政運営に対しまして、温かいご支援、ご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

▽令和5年を振り返って
令和5年を振り返りますと、国外では、ロシアによるウクライナ侵攻が今なお続き、10月にはパレスチナのイスラム武装組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃、これに対抗したガザ地区への空爆で多くの人命が失われたことに強い憤りを感じています。人々が安心して暮らせる世界平和が一刻も早く到来することを願ってやみません。また、この影響は、エネルギー価格・物価高騰にも波及しており、市では、水道料金の基本料免除などの生活支援等に努めております。

このような中ではありますが、5月に新型コロナウイルス感染症が2類から5類に移行したことにより、ようやく西海市の日常が戻ってきました。帰省した家族・友人と出かけた久しぶりの夏祭り、伝統と五穀豊穣を祝う秋祭り、子どもからお年寄りまで参加した運動会など、多くの地域行事が再開され、笑顔で語り合っている様子を見ていますと「やっと地域に元気が戻ってきた」と実感することができました。西海町横瀬地区では「横瀬地域(まち)づくり協議会」が設立され、11月には地域あげての「メルカード横瀬浦」が開催されました。この地域のパワーを今後のにぎわい創出につなげていただくことを期待するとともに、先進的事例となり、各地域に新たな運営組織が広がっていくことを願っております。

一方で、実りの秋を迎えていた10月、西彼町南部地域を中心に発生した、これまでに経験したことがない大粒の雹ひょうが、農作物等へ大きな被害(約3億6千万円)を与えました。改めて自然の驚異を痛感したところであり、被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。

さて、市政に目を向けてみますと、西彼杵道路につきましては、令和4年度に事業化・着手された大串インターから延長される区間の測量等が着々と進められています。さらに3月に大島地区工業団地整備事業が完成したことに伴い、公募により購入予定事業者が決定したほか、崎戸町江島沖洋上風力発電事業については、国が洋上風力発電事業者を選定するなど大型事業が着々と進みました。そして、長年の課題であった救急医療については、県外から誘致した民間医療法人が特例診療所として認定を受けたことにより、西海市で初となる救急告示クリニック(365日・24時間体制)を開設できることとなるなど、飛躍の年になりました。

教育面では、4月から西彼杵高校女子バレーボール部に外部指導者を招き、活動が再開された同部は、皇后杯九州ブロックラウンド、鹿児島国体に出場しました。大崎高校野球部は、春の県大会とNHK杯で優勝、少年ソフトボールチームSAIKAIが悲願の全国優勝を成し遂げるなど、昨年は市内の児童生徒の活躍がひときわ輝いた年でもありました。

学習面では、児童生徒の学力向上に向け6月から、小学4年生、中学1年生を対象に放課後オンライン学習会を開催しております。学習会に多くの児童生徒が参加してくれたことは、着実に学力の向上につながっていくものに、また保護者の皆様にとりましても今の学習方法を知る機会になったのではないかと思っております。この取組には、長崎総合科学大学にもご協力いただいており、県内初となるメタバーススクールの導入など、今後の学びが広がることを、さらに期待しているところであります。

地域経済等では、電源開発(株)から松島火力発電所の1号機の廃止、2号機の停止・アップサイクルに伴うCO2フリー水素発電を目指した「GENESIS(ジェネシス)松島計画」の着実な推進について発表がありました。既に、関連企業を含む、現在雇用されている従業員の確実な雇用の確保、「GENESIS(ジェネシス)松島計画」の正確な情報発信のほか、地元経済への支援等、市民の生活と雇用を守るため、県と連携して取り組んでいきます。将来的には、水素発電・水素供給、CCS(二酸化炭素の回収・貯留)、CCUS(分離・貯留した二酸化炭素の利用)の技術などにより、国内におけるカーボンフリー火力発電の先進地となることを大いに期待しているところであります。

▽資源・産業・ひと～飛躍の時代(とき)
さて、令和6年は、先ほど述べた江島沖洋上風力発電事業、大島地区工業団地活用、救急告示クリニック開設(令和7年1月予定)をはじめ、市の主要施策が市民の皆様にも実感できる年となります。
令和6年を「飛躍の時代(とき)」と位置づけ、このチャンスを最大限に活かし、市民の皆様が「西海市に住んで良かった」と感じていただけるまちづくりを進めてまいります。
結びに、皆様方にとって幸多い年となりますようお祈り申し上げ、新年のあいさつといたします。