3月25日に一般県道豊田中野線全線および笠倉壁田橋の開通式が行われました
この事業の起こりは、1986(昭和61)年度にまでさかのぼります
約39年の時を経て、ついに開通した笠倉壁田橋
今回の特集では、完成までの歩みに加え、橋の概要や開通式の様子をお伝えします。
■DATA
○笠倉壁田橋(かさぐらへきだはし)
橋長:265m(鋼中路式(こうちゅうろしき)ローゼ橋(きょう)…159m 3径間連続鈑桁橋(けいかんれんぞくばんげたきょう)…106m)
○一般県道豊田中野線
延長:1,810m
※笠倉壁田橋を含む
道路幅員:車道…6m、歩道…片側2.5m
■3/25開通 笠倉壁田橋 完成までの歩み
○事業のはじまり
これまで、豊田地域と中野地域の往来は笠倉壁田橋から上下流それぞれ5kmほど離れた上今井橋または古牧橋を渡るしかなかったため、1986(昭和61)年度に新たな道路を作ることが検討され、1995(平成7)年度まで旧中野市と旧豊田村独自で事業が進められました。
その後、県がこの事業を引き継ぎ、2007(平成19)年度には国の交付金事業として事業化されました。
○事業の概要
笠倉壁田橋を含む一般県道豊田中野線は、起点を笠倉側の旧国道117号交差点、終点を壁田側の国道292号壁田交差点までの約1.8kmを事業区間としています。
開通したことで、豊田地域と中野地域の往来がスムーズになり、渋滞緩和や生活利便性の向上、自然災害の際に緊急車両が迅速に通行できるため、防災機能も向上します。
2007…交付金事業として事業化。地質調査、道路設計などを進める。
2008…笠倉側の地元説明会を経て用地測量や用地立会を実施。
2009…笠倉側の本工事に着手。
2011…琵琶島(びわじま)遺跡(笠倉側)の発掘調査を実施。
2012…壁田側の地元説明会を経て、用地測量を実施。
2014…壁田城址(じょうし)の埋蔵文化財試掘調査を実施。
2016…起点から420mまで供用開始。笠倉壁田橋の設計を開始。
2017…景観検討委員会で橋梁の色が「はなだ色」に決定。
2019…橋台・橋脚建設および橋梁の下部工事に着手。
2022…全ての橋脚・橋台が完成。引き続き、ケーブルクレーンでアーチ架設を開始。アーチの架設後、補剛桁(ほごうけた)の架設を開始。
2023…道路となる部分に床版を設置。
2024…笠倉壁田橋が完成。標識設置や道路舗装を実施。
■中野市ならではの工夫も…!
アーチ部を含めて見映えがする橋となった笠倉壁田橋。
道路面の上部には落雪やつらら対策のため横桁を設置しておらず、積雪が多い中野市ならではの工夫もされています。
■一般県道豊田中野線・笠倉壁田橋開通式
○開通にあたって
事業化から約18年の歳月を経て、ここに一般県道豊田中野線の全線および笠倉壁田橋の開通を迎えることができました。
貴重な土地をご提供いただいた皆さま、対策委員会、一般県道豊田中野線建設促進期成同盟会、地元関係区ならびに中野市の皆さま、そして橋梁や道路の工事を引き受けていただいた施工業者の皆さま、その他の関係する全ての皆さまのご協力に深く感謝申し上げます。
北信建設事務所 関一規(せきかずのり)所長
○交通安全祈願祭
出席者全員で今後の交通安全を祈願しました。
○三世代家族渡り初め
橋の永続の願いを込めた三世代家族渡り初めには、笠倉区と壁田区のご家族二組が参加しました。
・この橋が完成したことで、中野地域へのアクセスが良くなり、とてもうれしく思っています。
笠倉区 大澤(おおさわ)さんご家族
・ようやく完成し、感慨深く感じています。家族でたくさん利用していきたいと思います。
壁田区 渋川(しぶかわ)さんご家族
問合せ:都市建設課
【電話】22-2111(内線305)
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