文字サイズ
自治体の皆さまへ

INA輝き人ファイル

20/61

長野県伊那市

■[No.45]斉藤羽南さん(21)
さいとう・はな(西箕輪出身)
バレエダンサー。ベルリン国立バレエ学校を卒業後、ハンガリー国立バレエ団で1年ほど活動。現在はルーマニアのシビウバレエ団に所属し、日々バレエの技術を磨いている。

▽“人事を尽くして天命を待つ”自分がやるべきことをやるだけ
「バレエは、毎日1ミリ1ミリの積み重ね。すぐに結果が出ないので嫌になってしまうこともあるかもしれないけど、いつかあの時やっていて良かったと思える時がくる。諦めないで、楽しんで、コツコツ努力を」。海外でバレエダンサーとして活躍する斉藤さんは、バレエダンサーを目指す子どもたちに向けてエールを送ります。
友だちに誘われたことをきっかけに小学2年生でバレエを始めた斉藤さんは、5年生の夏、アメリカのバレエ学校へ3週間の短期留学をしました。「最初は不安でホームシックになりました。でも最後には楽しくなり『また海外に行ってみたい』と家族に話したことを覚えています」と振り返ります。
中学1年生の春、コンクールの入賞で獲得した権利を使ってドイツのワークショップに参加。そこで現地の先生に実力を認められ、同年9月から7年間、ベルリン国立バレエ学校に留学しました。
毎年行われる進級試験はとても厳しく、留学中は朝から晩までバレエや学業に励みました。初めに25人いたクラスメイトのうち、卒業試験に合格できたのは斉藤さん含む16人だけでした。
慣れない留学生活の支えになったのは、家族の存在だったといいます。「夜寂しくなって電話をかけると、時差があるので日本は夜中の2時や3時。それでも母が起きて出てくれたのが心強かった」。
現在はルーマニアのシビウバレエ団に所属し、次の公演に向けて毎日レッスンを重ねています。
バレエの魅力は、踊っているときでも見ているときでも「非日常を味わえるところ」と斉藤さん。「バレエは敷居が高いというイメージがあると思う。でも海外では、デートで映画館に行くくらいの気軽さで行けるところ。『雰囲気を楽しんでみようかな』という軽い気持ちで見に来てほしい」と呼びかけます。
まとまった休みの時に伊那に帰ってくるという斉藤さんは「伊那はいつ帰ってきてもほっとする。いつでも帰れる場所があるのは嬉しい」と笑顔をこぼします。
「バレエ団によって特色が違えば演目も変わります。人数が多いとできる演目が広がり、さまざまな踊りを経験できるので、いずれはもっと大きいカンパニーに行きたい」。自身の理想のバレエを求め、さらなる高みを目指します。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU