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INA輝き人ファイル

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長野県伊那市

■[No.44]平澤真希さん
ひらさわ・まき(上牧)
ポーランドの名ピアニストレギナ・スメンジャンカに才能を認められ、ショパン音楽院に奨学金特待生として留学。在学中からポーランドを拠点に世界各地で演奏活動を行う。2010年から活動の舞台を日本に移し、精力的にコンサート活動を行う。

▽伊那の大自然に魅せられ、その美しさを伝える
「美しい大自然を未来の子どもたちに残したい。自然の豊かさをもっと知ってもらいたい」。
平澤さんはポーランドのショパン音楽院に在学中から各地で演奏活動を行い、数多くの国際音楽祭にも出演。ショパン音楽院大学院を最優秀首席で卒業し、その後も日本やポーランド、フランス、オランダ、ウクライナ、クウェート、フィリピンなど世界各地で演奏活動を行い、2010年に活動の舞台を日本に移しました。東京を拠点にすることも視野に活動を続けましたが、2011年3月11日東日本大震災を受け、自身の生き方について改めて考え直し、生まれ育ったふるさと伊那で生きていくことを決意しました。
「海外から帰国して伊那に戻った時、改めて伊那の自然の美しさに魅了されていった。伊那には自然があることを当たり前に思っていたが、実は当たり前ではないことに気がついた」。自然の中に身を置き、耳を傾けると、そこには風にささやく木々の葉音、鳥や虫の鳴き声、草木や土のにおい、太陽の光、月の煌めきがあり、「自然と共に生かされている」と自然への感謝の気持ちが沸きました。音楽家として自身が感じた五感のすべてを音に変え、共感したいという想いが強くなり、自然の中で音を奏でるようになったことがネイチャーピアノの活動の原点だったと言います。
コロナ禍、聴衆の前で音楽を伝えることができなかった時には、千代田湖や仲仙寺などを舞台に、自然が織りなすハーモニーとピアノによる演奏を動画に収め、疲れた心の癒しになればと積極的に活動を続けました。本年7月には標高1700mの入笠牧場を舞台に、聴衆を入れてのネイチャーピアノコンサートを開催。小梨の木の緑が美しく映える景観の中へアコースティックピアノを設置し、自然が生み出す音色と平澤さんの指から奏でられる音楽に150人余りの観客は耳を傾けこころ奪われました。
「自分自身が成すべきことが”音楽を通じて伝えること”であるのならば、そのことを全うすることが自身のやりがい」。音楽を通じて自然の魅力を伝え、自然との共生を伝えていくことを平澤さんは目標として、これからも人々を魅了する音楽を届けていきます。

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