1年程前、作曲家の坂本龍一さんが亡くなりました。その直後の追悼テレビ番組で聞き覚えのある曲が流れてきてハッとしました。
あれは確か…、すぐに思い出しました。毎年列席していた保育施設の卒園式で流れる曲でした。保護者がピアノで弾くこの曲をバックに証書が渡されるのでした。曲名は「Aqua」。亡くなって初めて坂本さんが作った曲だと知りました。シンプルでいて祝福や幸せ、永遠を感じさせる曲。聴くたびに胸に迫ってきたメロディー。先生は「卒園おめでとう。君は光をいっぱい浴びて遊び回る、遊びの天才…みんな君が大好きです」といった証書を読み上げて各児に渡し、ぬくもりの伝わってくる卒園式でした。
あの園児たちは今どうしているだろうか、きっと元気だろうな、幸せだろうな。そして、卒園の喜びに涙していた保護者もきっと。
その保育施設は今、他の地に移り、認定こども園として一層発展していると聞きます。卒園式にあの曲は流れるのでしょうか。
別れの3月、巣立ち・旅立ちの3月です。皆さん、おめでとう。どうかお幸せに。
東春近公民館長 野溝和人(のみぞかずと)
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