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自治体の皆さまへ

自分の歯を守り抜く~全身の健康はお口から~(1)

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長野県塩尻市

皆さんは、歯周病が大切な歯を失う大きな原因であることを知っていますか。今回は、歯周病が全身に及ぼす影響と対策、子どものうちから歯を守るために大切なことについてご紹介します。

■知っていますか?歯周病と全身疾患の関わり
歯周病は歯周病菌が増えることによって起こる病気です。歯磨きが不十分だと、歯の表面にネバネバしたプラーク(歯垢)がつくられます。このプラークは細菌の固まりで、炎症を起こして、歯を支える歯周組織を破壊していきます。歯周病は、初期段階では自覚症状がほとんどなく、気付かないうちに進行し、口の中だけでなく全身にさまざまな影響を及ぼすことが分かっています。(下記「全身の病気に影響する歯周病」参照)

■毎日の歯磨きと
定期的な検診の受診が大切令和4年に、日本歯科医師会が「歯科医療に関する生活者意識調査」を行いました。その結果、健康維持のために歯や口の健康が欠かせないと分かっていても、歯を守るための具体的な知識や理解が乏しいことが明らかになりました。(グラフ参照)
健康な口腔内を保つためには、むし歯や歯周病対策を行う必要があります。毎日の丁寧な歯磨き(プラークコントロール)をすることが基本ですが、歯周病はむし歯と違い痛みが出ないため、症状に気付かないことが多いです。そのため、歯科検診や歯のメンテナンスを行うことが効果的です。症状がなく生活に支障がない状態でも、定期的な歯科受診とプロによる歯のクリーニングが口や全身の健康につながります。

■健康な口は子どものうちから
乳幼児期から歯磨きの習慣を身に付けておくと、大人になっても習慣化され、むし歯・歯周病予防につながります。
年齢を重ねても自分の歯で食べられるように多くの歯を残すことは、子どもの頃の習慣に大きく影響されます。健康な歯や体を維持するためには、口腔内を清潔に保つことが大切です。

◆全身の健康と歯や口の健康に関する事柄認知(複数回答可)
調査対象:健康を維持する上で、歯や口の健康が欠かせないと思っている人

■全身の病気に影響する歯周病
(1)脳梗塞
歯周病の人は、そうでない人の約2.8倍脳梗塞になりやすいという報告があります。
(2)認知症
歯周病が引き起こす動脈硬化は、脳血管性認知症の原因になる可能性があるとされています。
(3)誤嚥性肺炎
歯周病菌などのお口の中の細菌が唾液や食べ物と一緒に誤って気管に入ると、肺炎発症のリスクが高くなります。
(4)心臓病
歯周病が引き起こす動脈硬化により、心臓に血液を送る血管が狭くなったり、詰まったりします。
(5)低体重児出産・早産
歯周病によって産生された炎症性物質が血液中に入ると、低体重児出産が起こりやすくなります。
(6)肥満
歯周病の人は、そうでない人の1.6倍メタボリックシンドロームの発症が高まることが報告されています。
骨粗しょう症:歯周病によって産生される炎症性物質が全身の骨の代謝に悪影響を及ぼすといわれています。
関節リウマチ:多くの研究により、歯周病の人は関節リウマチのリスクが高いことがかっています。
糖尿病:歯周病の進行により産生する炎症性物質が血液中に入るとインスリンの働きを低下させるため、血糖値が下がりにくくなります。

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