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ー特集ー らしく学び、らしく生きる~一人ひとりの育ちに寄り添う~(1)

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長野県塩尻市

学校に行くことだけがすべてじゃない。
それぞれに合った学びはきっとある。

全国で増加する不登校の児童生徒数。その支援は今、過渡期を迎えています。今回は、一人ひとりの育ちに丁寧に寄り添いながら、将来の社会的自立に向けた支援を進めている市教育委員会の取り組みについてお伝えします。

■増加する不登校の児童生徒数
文部科学省の調査結果によると、令和3年度の小・中学校における不登校の児童生徒数は全国で24万4940人となり、9年連続で増加し、過去最多となりました。本市でも、3年度の小・中学校における不登校の児童生徒数が188人となり、4年連続で増加しています。(グラフ参照)

◇市内の不登校児童生徒数の推移

■不登校はどの児童生徒にも起こり得ること
不登校は子どもからのSOSのサインです。「友人や先生との関係がうまくいっていない」「授業についていけない」「登校したくても朝なかなか起きることができない」「なんとなく学校に行く気になれない」といった子ども自身の事情や、家庭内の事情などに加え、新型コロナウイルス感染症も影響するなど、不登校は多くの場合、さまざまな背景や要因が複雑に絡み合っています。
このような状況の中で、不登校の子どもは、悩みや不安を抱えながら毎日を過ごしています。また、その保護者や家族も、子どもにどう寄り添ったら良いか悩み、子どもの将来への不安を感じたり、周りからの視線に対して辛さを感じたりしています。

■不登校は問題行動ではない
不登校の児童生徒への支援は、児童生徒が「学校に登校する」という結果のみを目標とせず、将来「社会的に自立する」ことを目指す必要があります。
そのためには、「学校に行くことだけではない」「不登校は問題行動ではない」という共通認識を持ちながら、すべての子どもが「らしく学び、らしく生きる」ことができるよう、家庭や学校だけではなく、地域全体でそれぞれに合った学びの機会を確保していくことが重要です。

■魅力ある学校づくりと多様な学びの機会の確保に取り組む
本市では、4年度に不登校の児童生徒への支援に係る基本的な考え方と、ICTなどの活用や民間施設などのガイドラインを策定しました。この考え方を基に、学校では信頼関係を基にした楽しく魅力ある学校づくりによる不登校の未然防止や、登校はできるが学級に行きづらい児童生徒に対する「校内中間教室」での一人ひとりに寄り添った支援のほか、不登校の児童生徒の希望に応じたオンライン授業配信などの取り組みを進めています。
市教育委員会では、学校に行くことができない状態が続いている児童生徒のために校外の「中間教室(高ボッチ教室)」を2カ所設置するほか、市が独自で配置している「子と親の心の支援員」によるきめ細かな支援や、民間施設と連携した支援など、児童生徒の社会的自立に向け、多様な学びの機会の確保に取り組んでいます。
次のページからは、魅力ある学校づくりを実践している学校の取り組みや、不登校の児童生徒の支援に携わる皆さんにインタビューした内容を紹介します。

■不登校の定義
文部科学省では、「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるため年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」を不登校としています。

問合せ:教育総務課 学校支援係
【電話】0263-52-0280【電話】内線3113

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