■天龍村長 永嶺 誠一
令和6年の年頭に当たり、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
村民のみなさまには、新たな希望と夢を抱きながらの新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
また、日頃より村政各般にわたりまして格段のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
まず、元旦に発生した石川県能登半島を中心とした地震で犠牲となられましたみなさまのご冥福をお祈り申し上げますとともに被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。また、被災地の1日も早い復旧復興をお祈り申し上げますとともに村としましてもできる限りの支援をしていきたいと思います。
さて、昨年を顧みますと、3年以上続く新型コロナウイルス感染症が5月以降5類に移行されたことによりまして行動制限などが緩和され、人々の行動も活発になり全国の観光地ではインバウンドを含めた観光客で賑わいを見せています。また、イベントや行事などにおいても入場制限や声出しも規制がなくなるなどコロナ禍前の状況に戻りつつあります。かつての日常が取り戻されることは大変喜ばしいことではありますが、コロナが収束したわけではありませんので、村民のみなさまには引き続き基本的な感染予防対策を行っていただくようお願いいたします。
また、昨年も異常気象による大規模な自然災害が全国のあちらこちらで発生したり、ロシアによるウクライナ侵攻など絶えない国際紛争により世界経済が大きな打撃を受け、穀物を始めとする一次産品やエネルギー価格が高騰し、さらには円安などにより物価が上昇し、家計への影響が一層厳しくなったりした年でもありました。
村としましては、こうした状況に対応するため、国や県の動向を見ながら村民のみなさまが安心して生活できるよう、随時、支援策などを講じてまいったところであります。引き続き、諸般の情勢などを見ながらしっかり対応をしていきたいと思いますので、ご理解をお願いいたします。
また、昨年は非常に暑い日が続きました。村で観測した昨年1年間の25度以上の夏日は、役場で131日、中井侍で144日でした。そのうち30度以上の真夏日は、役場で84日、中井侍で89日でした。さらに、35度以上の猛暑日は、役場で12日、中井侍で26日でした。ちなみに、大河内でも夏日が93日を記録したところであります。過去の気温などを正式に記録したものはありませんが、恐らく過去一番といっても良いくらい暑い1年だったのではないかと思っております。
こうした状況の中、村民のみなさまの熱中症などを心配したところですが、幸いにも飯田広域消防署が救急搬送した熱中症疑いの方はいなかったとお聞きしており、安堵したところでもございます。異常気象が続く中、今夏も暑い日が続くものと思われますので、村民のみなさまには引き続き健康には十分ご留意いただきたいと思います。
さて、昨年は4月末に国道418号福島トンネルが開通いたしました。災害がきっかけとはいえ、村民の長年の悲願でもありました道路整備が、こうして安心して安全に通行できる道路として整備されましたことは大変喜ばしいことであります。
また、令和2年災害の復旧事業として進められています足瀬地籍のトンネルと橋梁によるバイパス化工事につきましても、工事は順調に進んでいるとのお話をお聞きしています。1日も早い完成を期待するところでありますし、引き続き天竜川橋の早期完成を含めた国道の未改良区間の整備や十方峡橋から平岡ダム間のトンネル工事を含めた県道の改良整備などを鋭意進めていただくよう関係機関へ強く要望してまいります。
また、昨年は、天龍村総合体育施設が村民のみなさまのご理解をいただく中で村の木材をふんだんに使用した自慢の施設として完成いたしました。
さらに、現在、小中併設校に向けた校舎の整備工事も順調に進んでおり、今年4月には天龍村小中併設校として新たな歴史をスタートすることになります。こうした学校教育に係る一連の整備が、将来の村にとりまして必ずプラスとなるよう天龍村教育の充実発展に向け一層邁進していく所存であります。
さらに、今年はケーブルテレビの視聴方法を変更するための整備を実施していきます。昨年開催した地区懇談会などでもご説明しましたが、村民のみなさまにはご不便やご負担をお願いすることになりますが、ご理解をいただきたくお願い申し上げます。
この他にも多岐にわたり実施しなければならない事業が山積していますが、村の財政状況などを見ながら順次取り組んでいきたいと考えております。そして、これらの積み重ねが村総合計画の基本理念である「村民の皆さんが住んでよかったと思える村」「将来にわたって夢や希望が持てる村」を築き上げていくことにつながると信じております。
そのために私自身、その先頭に立って全力を尽くしてまいる所存であります。どうか今後とも引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、今年は辰(龍)年であります。12年に1度のドラゴンの年ということでもありますので、村が元気づくような事業を商工会や観光協会などのみなさまと連携しながら、積極的に実施してまいりたいと考えております。本年が天龍村にとりまして、そして村民のみなさまにとりまして幸多き年となりますよう心からご祈念申し上げまして、年頭のあいさつとさせていただきます。
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