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自治体の皆さまへ

村長コラム

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長野県木祖村

■コロナ禍から社会の変容に想う
令和2年はじめから本格的に流行が始まった新型コロナウイルス感染症は、我が国においても猛威を振るい、感染症法上の位置づけが変更された5月連休明けの時点で、感染者数3,380万人強、死者数7万5千人弱とこの日本にも大きな傷跡を残しました。緊急事態宣言、蔓延防止措置などが発出され、外出の制限がかかったり、行事の自粛が要請されたりと私たちの生活が一変したことはご承知のとおりです。コロナ禍は完全に終息したわけではありませんが、私たちの日常は少しずつ以前の状態に戻ってきています。
村が実施する行事も感染対策を確実に行うことを前提にほぼコロナ禍前の状態に戻しています。やぶはら高原はくさいマラソン大会は、以前には及びませんが、およそ1千人のランナーに参加していただいて、盛大に開催できましたし、今後行う行事もほぼ予定通り行うこととしています。
自治会などの行事も戻りつつあるとお聞きしていますが、私には一つ気になることがあります。それは、これまで人と人とのコミュニケーションの場として大きな意味を持ってきた「出会う場、語る場」が減ってしまうのではないかということです。確かに仕事においては、実質的な議論もない会議は今後もオンラインで行えば十分かと思います。しかしながら、顔を合わせて膝詰めで議論したり、懇親会の場で情報交換することが重要な場面は多く、そういった機会まで効率化してしまうと、社会活動や経済活動に大きな影響が出てきます。
ひるがえって、村内においても、このコロナ禍で人が集まる機会が減っており、「このままでいい」という考えもあるかとは思いますが、この小さな村で地域のコミュニティが衰退することは、村の元気がなくなっていくことにつながることを危惧しています。何でも元に戻してくださいと言うわけではありませんが、「出会う場・語る場」ができる限りなくならないことを願っています。

村長 奥原秀一

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