地域プロジェクトマネージャー
周布 祐馬
こんにちは、地域プロジェクトマネージャーの『ぷーま』こと周布祐馬です。
今回は先日開催した第1回津軽半島さきっちょ郷土芸能祭、略して「さきっちょフェス」の裏話をお伝えしたいと思います。
■改めて、さきっちょフェスの「ねらい」
以前広報いまべつの1月号にて、さきっちょフェスを開催したねらいについて(1)荒馬をはじめとする各地の小さな郷土芸能の発信(2)郷土芸能に携わる者の活動意欲向上と記載しました。なぜなら今これに取り組まないと、取り返しのつかないことになりかねないと考えたからです。
ちなみに皆さんならこのようなねらいが達成できているかどうか、どのように判断しますか?今回のさきっちょフェスでの私の判断方法はこのようなものでした。
まず(1)(2)のねらいを「来てくれた人に発してほしい言葉」に言い換えます。(1)郷土芸能の発信であれば、来場者が「こんな芸能あったんだ!」「初めて見た。面白いね」(2)活動意欲向上であれば出演者が「来てよかった」「もう少し頑張ってみよう」などという感じです。そしてさきっちょフェス終了後、いろんな人に聞いてまわります。この声を聞くことができたら、ねらいは達成できたものと判断します。
■「ねらい」を達成するための必須条件とは?
ねらいを達成するためには様々な仕掛け・取り組みが必要ですが、まずは「来てくれた人が楽しめる」こと。これはねらい達成の必須条件です。楽しくなければフェスではありません。楽しむための仕掛けの一つに『一体感』や『没入感』作りがあります。今回のさきっちょフェスでは、「フラットなステージ」がその仕掛けの1つです。フラットなステージは出演者と観客が同じ目線となることで双方の心理的な境界線がなくなり一体となって盛り上がることができます。ただ一方で、遠くの方の人はステージが見えづらいというデメリットもあります。ちなみにこの問題に関して今回は予算の都合で実現しませんでしたが、大画面スクリーンを設置するなどして解決することができます。
そして楽しむためのもう一つの仕掛け、それはより多くの人に「私のさきっちょフェス」と考えてもらうことです。そもそもフェスは、美味しい食べ物を味わう、仲間や家族とゆっくり過ごす、ステージを見てワクワクするなど、様々な楽しみ方があるものです。その楽しみ方の一つに作り手として関わるというものもあります。
今回のさきっちょフェスでは、かるたづくり・かるた遊びを通して子どもたちにも作り手として【「ねらい」を達成するための必須条件とは?】関わってもらいました。なお子どもたちにとってフェスの作り手として関わるということは、楽しいことはもちろん多世代交流や自分の行動に自信を持つことにもつながり、かけがえの無い経験となることだとも考えています。2回目以降は、子どもたちはもちろん大人も出演者や企画者としてさらに関わりやすいさきっちょフェスを目指したいと思います。
最後に、今回のさきっちょフェスでその「ねらい」が達成できたかどうかですが、結果は「達成できた」と思っています。(1)(2)に関して「初めて見た。面白いね」「来てよかった」という声が、例え1人からでも聞くことができればそれで良しだと思います。数よりも質です。少なくとも1人はフェスを通して何かを得てもらえたのですから。
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