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自治体の皆さまへ

新春知事インタビュー 富国有徳の「美しい“ふじのくに”」づくり 3

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静岡県

■政令市と連携した 未来都市構想
(中島):県と静岡、浜松の両政令市との意思疎通が今、活発になっていますね。連携によって全国最先端の実のある施策が展開されることを期待しています。例えば清水港は富士山を仰ぐ景勝地であり、エネルギーの拠点でもあります。最先端の学問の知識が集う場にも成り得ます。

(知事):日本一深い駿河湾、日本最大の汽水湖の浜名湖などの特色ある海洋環境と多様な海洋生物など、海の資源を活用し、海洋の産業振興と環境保全の世界的拠点を目指す「MaOI(マオイ)プロジェクト」に力を入れています。令和5年5月にはMaOI機構の五條堀孝研究所長の下「ブルーエコノミー駿河湾国際ラウンドテーブル」を開催しました。政府の進める「デジタル田園都市国家構想」は、ポストコロナ時代の新しい社会づくりですが、世界で最も美しい湾に認定されている駿河湾を舞台に、海洋版デジタル田園都市国家構想のモデル構築に向けて取り組みます。

■生涯スポーツを推進 新時代の地方自治
(中島):提案があります。かつてバリアフリーの考え方で段差をなくすなどの社会生活上の物理的障害を取り除く取り組みが、全ての人に公平で優しい「ユニバーサルデザイン」のまちづくりにつながりました。同様に、注目が高まる「ふじのくにパラスポーツ推進コンソーシアム」の考え方は、老若男女が気軽に運動を楽しめる環境整備につながっていくでしょう。浜松市で県の新球場の建設計画がありますが、例えば、この建設計画を、県と浜松市が政策目的を補完し合って協働する「スポーツ未来都市」といった考え方に昇華させ、パラスポーツの拠点化を含めた施設構想を描いてみてはいかがでしょうか。

(知事):パラスポーツの拠点づくりは喫緊の課題です。浜松の新球場は地元から多目的ドーム型スタジアムの要望をいただいております。ドームになれば、野球以外の使い方もできます。静岡は、冬に積雪がなく、春夏秋冬いつでも好きなスポーツに親しめます。パラスポーツを含むスポーツに誰もが親しめるように応援します。老若男女誰もが自分に合ったスポーツに親しむことが健康の保持にも有効です。県全体で「スポーツの聖地づくり」を進め、「生涯スポーツ県」を目指し、スポーツを軸に食文化・医療・温泉・観光などと結びつける総合産業化を模索中です。

(中島):裾野市のウーブン・シティや、沼津市の新しい物流基地。それから海洋版デジタル田園都市国家構想や生涯スポーツ。未来志向の取り組みを推進していただき、全ての県民が生き生きと暮らす“ふじのくに”づくりが一層進展する年にしていただきたいと一県民として願っています。ポストコロナの歩みを確実にして、飛躍が求められる新年。県民へのメッセージをお願いします。

(知事):富士山が世界文化遺産になった月からの「世界クラスの資源・人材群」への登録数は150件に上ります。1カ月1件以上のハイペースです。今や日本を代表する世界クラスの地域です。どこに出しても恥ずかしくない日本の理想郷とも言えます。ラグビーのワールドカップ、東京オリ・パラ、東アジア文化都市など、輝かしい成果を発展的に受け継いで、県民の皆さまと誇りを持って共に、日本の理想郷“ふじのくに”を創り上げましょう。皆さまにおかれましては、今年もお健やかで幸せでありますよう、心から願っております。

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