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下田で働く人に聞いてみた(1)

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静岡県下田市

海上保安庁 第三管区海上保安部 下田海上保安部 
宮原 孝輔(みやはらこうすけ)さん

海上保安庁では、令和2年度から採用制度を一部変更しており、幹部職員養成のため、海上保安大学校初任課という、一般の大学卒業生からの採用をスタートしました。
採用後は、2年間、海上保安大学校で、幹部海上保安官として必要な、高度な学術・技術を学ぶとともに、心身の錬成を図ります。
この春、ここで学んだ第1期生28名たちが、初めて各管区海上保安部などに配属されました。
このうち、巡視船しきねの主任機関士として宮原孝輔さんが下田海上保安部に配属となり、茨城県から静岡県までの太平洋側を管轄する第三管区唯一の海上保安大学校初任課卒業生の配属者となります。
そこで今回、「下田で働く人に聞いてみた」と題して、宮原孝輔さんにインタビューをしました。

■海上保安大学校初任課とは
海上保安庁の幹部となる職員を養成するため、令和2年度から大学卒業者を対象として新設された採用制度です。広島県呉市の海上保安大学校に2年間在籍し、1年目は海上保安官として必要な基礎知識や訓練を履修し、2年目は現場の一般職員が幹部登用されるための研修制度である特修科に編入して幹部海上保安官としての知識を深めます。
特修科では船舶の運航に必要な資格である海技士の勉強をする前期と、法律の勉強をする後期とに分かれています。
これら2年間の研修が修了すると、初級幹部海上保安官として巡視船に乗り組み、海上保安業務に従事することになります。

◆入ろうと思ったきっかけは
小さい頃から海上保安官になろうという思いはあったのですが、他にも選択肢が増える理由から一般の大学に進学しました。就職活動を始めて、改めて海上保安庁について確認しているうちに、海上保安官になりたいとの思いが強くなりました。さらに採用試験を調べたところ、一般大学卒業者を対象とした海上保安大学校初任科という採用制度が新設されることを知り、大学で学んだことが活かせると思い挑戦しました。

◆業務の内容は
巡視船の主任機関士として機関の運転・保守を担当するほか、海上警備計画の立案や海難救助に備えた各種訓練の企画等を行っています。

◆業務のやりがいは
今はまだできないことの方が多いので、できることが一つ一つ増えていくことにやりがいを感じています。
また、責任ある立場に就かせていただいているので、プレッシャーもありますが、その分、やり遂げた後の喜びも大きいです。

◆業務で大変なことは
関係先と各種調整するのは大変だと感じています。保安部からの指示と船内の要望が必ずしも一致する訳ではないので互いの立場を尊重し調整を行っていますが、円滑に調整できたときには強い達成感を感じます。

◆黒船祭での活動は
黒船祭では海上からの花火打ち上げ等があったので、その警戒業務を行う等、陰ながら開催をサポートしていました。

◆訓練はどのようなものか
巡視船しきねには警備救難艇と呼ばれる小型のボートが搭載されているので、その揚げ降ろし作業や操縦の訓練、射撃訓練等も行っています。
訓練を実施するときには、私は基本的に現場での作業指揮を担当します。

◆訓練で意識していることは
ひとつ間違えれば重大な事故に繋がる危険もあるため、訓練では安全管理を徹底しています。訓練の時から安全管理を徹底しないと実際に事案が発生したときに迅速な対応ができません。
また、いつ出動要請がかかっても対応ができるように常日頃から準備と心構えをしています。

◆帰れない時もあるか
どうしても補給が必要になるので、他の港に寄ったりもしますが、長くて1か月近く下田に帰ってくることができないこともあります。

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