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富士山世界文化遺産 登録10周年記念特集 VOL.3 水×産業(1)

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静岡県御殿場市

世界文化遺産登録10周年を記念してお送りする富士山特集の第3回目は、水と産業です。令和3年に行った「御殿場の魅力投票」で、市民から第3位に地下水が選ばれました。そこで今回は、富士山が水に与える影響、水と産業の関係、実際に富士山の水から恩恵を受ける事業者の想いなどについて、紹介します。

●市の水のこと
富士山に降った雨や雪は、富士山特有の多孔質な砂利や土の間を通り地下へと浸透し、移動します。その過程で自然の浄化作用を受けながら適度の栄養分を溶け込ませ、おいしい地下水になっていきます。
大きな川や湖がない御殿場市では、この地下水を水道の水源としています。地下水を採取する井戸は地下50から300メートルの深さに掘られ、配水場を通して各家庭や企業に送られます。
市の水道水は有機物が少なく極めて奇麗な水質です。また、マグネシウムイオンやナトリウムイオンなどのミネラルが多く含まれ、まろやかな味で、国主導で定められたおいしい水の要件に適った水質になっています。

●水と産業のこと
市を盛り上げるために欠かすことの出来ない産業の充実。富士山が育む地下水は、古くから御殿場の多くの産業分野とも深く結びついています。酒類やミネラルウォーター、ごてんばコシヒカリ、わさび、みくりやそばなどの農産品・加工品から化粧品や精密機器など工業品の製造に至るまで、幅広く活用されていて、水と産業は切っても切れない関係です。
企業が立地場所を検討する際、豊かな水があることも、重要な判断要素の1つです。

■数字で知る 富士山と水の関係
Basic information about Mt. Fuji
◇534…534万立方メートル。富士山全体での1日の湧水量です。※
◇15…15年。富士山に雨や雪が降ってから湧水として湧き出すまでの平均年数です。※
◇47…47カ所。市の水道水の水源となる井戸の数です。なお、各家庭や企業に水を送る配水場は29カ所あります。
※出典:国土交通省・富士砂防事務所ホームページ

■製造者が語った水とお酒のはなし
◇お酒で輝きを放つ御殿場の水
数ある御殿場の水を利用した産業の中でも、特に水と関係の深い産業の1つが酒造です。水そのものの原材料に占める割合が高いだけではなく、製品によってはその他の原材料にも水によって育まれたものが使われるなど、水がもたらす多様な要素が含まれた産物であると言えます。
また、御殿場の企業が作る酒類は市のふるさと納税でも金額ベースで全体の65パーセント以上(令和4年度実績)を占め、市外の人にとっても非常に魅力的な製品として全国から支持されています。
このように、御殿場の水はお酒というツールを通して、様々な形で輝きを放っています。そこで、今回の特集ではお酒を通して見えてくる水と産業の関係性について探っていきます。

◇座談会を開催
市内の酒造メーカーを代表し、市内に5社ある製造所の代表者にお集まり頂き、「御殿場の水と酒についての座談会」を開催しました。
富士山の恵みを製品作りに生かし、多くの人々に届ける。言わば日々富士山の「魅力」を発信している人達は、どのような想いで製品作りに励んでいるのか。
その想いを伺いました。

●ご出席頂いた製造所(企業名五十音順)
・キリンディスティラリー(株)
・御殿場高原ワイン(株)
・GKB(株)
・(株)ディーエイチシー
・(株)根上酒造店

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