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~食事・治療・歯・薬・介護を考える~教えて!健康のコツ

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静岡県掛川市

中東遠総合医療センター その25

■家族性高コレステロール血症(FH)を知り、心血管疾患の予防を
○心筋梗塞や脳卒中のリスクになるFH
家族性高コレステロール血症(FH)は、生まれつき血液中の悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が著しく増えてしまう病気です。FHは遺伝的な要因によって引き起こされる高コレステロール血症の一種で、およそ300人に1人が発症すると報告されています。
この病気は小児期から思春期にかけてはアキレス腱が太くなることがある程度で、ほとんどが無症状で血液検査で高コレステロール血症のみを認めることが多いです。しかし成人期になると、動脈硬化性病変(血管が固くなり、狭くなったり閉塞しやすくなる病変)に起因する心筋梗塞、脳梗塞などの発症リスクが高まり、これらの病気を発症するとその後の人生において大きな問題を引き起こします。FHによる高コレステロール値の管理は、家族を含め小児期から心血管疾患の予防と健康な人生を送るために不可欠であり、早期発見と管理が非常に重要な病気です。FHを早期に発見し、定期的な検査や適切な治療を受けることで、心血管リスクの軽減と良好な生活の維持が期待されます。

○小児期スクリーニングが重要
令和5年3月に施行された循環器病対策基本計画において、FHは重要な課題の1つとして挙げられ、特に小児期スクリーニング(※)を重要視しています。この計画ではFHの早期発見と管理に関する啓発や教育活動の強化、スクリーニングの普及などが重要な施策となっています。FHの予防や治療に取り組むことで、循環器疾患の発症率を低下させることを目指しています。掛川市では古くから学童生活習慣予防検診が行われ、毎年多くのFHが発見されています。静岡県における医療圏別の生活習慣有所見率(下表)で脂質異常有病者は中東遠地域は低い傾向であると報告されていますが、一人でも多くの方にこの病気について知っていただけると幸いです。
※スクリーニング…検診などを行って、病気の有無を選別すること

○静岡県における医療圏別の生活習慣病 有所見率(標準化該当比)
参照:静岡県疾病対策課ホームページ

※数値が100より大きい場合は、県全体の有所見率に比べ、より有所見率は高い(有病者が多い)ことを示す。


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問合せ:中東遠総合医療センター
【電話】21-5555

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