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森町地域包括ケア講座 No.5

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静岡県森町

■肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)―肘(ひじ)で生じる末梢神経障害―
肘の内側、後方には尺骨神経(しゃっこつしんけい)が走行します。尺骨神経は肘で骨と靱帯に囲まれた肘部管(ちゅうぶかん)というトンネル内を走行します。このトンネル内で尺骨神経が圧迫され麻痺を生じるのが肘部管症候群です。肘部管症候群は手根管症候群(広報もりまち9月号掲載)に次いで頻度の高い末梢神経障害であり、年間10万人当たり21人に発生すると報告されています。
症状は小指側の掌(てのひら)、甲、薬指(小指側の半分)小指全体のしびれ感、痛み、握力低下です。ただし前腕までしびれ感を生じることはありません。
多くは60歳以降の男性、特に建設業、農業に携わる方に発生し、原因の8割以上が肘関節における関節の変形により起こります。そのため肘部管症候群の患者さんは神経の症状と共に肘関節の動きの悪さ、痛みを訴えることが多くあります。
簡便な診断法として肘屈曲テストがあります。ご自身でも確認できる方法があります。これは肘をできる限り30秒間曲げた状態で、薬指、小指のしびれ感が生じるかを見る検査です。
この検査で、小指、薬指のしびれ感があり、肘の動かしにくさを感じる場合は、是非一度整形外科にご相談ください。

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