市長メッセージ〈175〉

17／22

■夏休みの海外体験
熱海市長　齊藤　栄
熱海市では市内中学生を対象に、夏休みを使って海外研修事業を行っています。今年はコロナで4年ぶりの実施となり、先日その帰国報告会がありました。行先はイギリス(泉中、多賀中)とオーストラリア(熱海中)で、参加者は3人とも女子生徒でした。
イギリスは9日間、オーストラリアは16日間と限られた時間ではありましたが、食事や文化、そして習慣の違いなど感じたことを元気に話してくれました。特に印象的だったのは、「最終日にホストファミリーのお父さんしか見送りをしてくれませんでした。外国の人は自分の生活が優先で文化の違いを感じました。」との言葉です。今回の研修は中学生の3人にとって視野を広げる貴重な体験だったと思います。そして海外の体験はその人の人生を大きく変える可能性もあります。
私の初めての海外体験は大学3年の夏休みに行ったチェコスロバキアの建設公社での研修でした。40人程のヨーロッパの学生たちと寮生活をしたのですが、当時社会主義国であったチェコスロバキアの国の仕組みに大きなカルチャーショックを受けました。また、その後、同国の民主化による変革を目の当たりにする機会を得たことから、「社会は変えられる」という強い確信を持つようになりました。
若い時の体験は鮮烈であり、その人の可能性を大きく広げるものです。これからもこの海外研修事業をはじめ、熱海の子供たちが多様な経験を積めるよう努めてまいります。