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〈特集〉瀬戸の宝石 うちの島4 本島(ほんじま)

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香川県

今月のすてき島人
写真右から
・大石一仁(かずひと)さん(「本島さかな部」部長)
・奥さんの佑紀(ゆうき)さん(同部マネージャー)
佑紀さんの父が作ったサワラの模型を手に
※写真は広報紙2ページをご覧ください。

■歴史情緒と海の幸 豊かさ伝えたい
──「本島さかな部」を立ち上げたきっかけは。
(一仁さん)私の家は代々、島で漁師をしてきました。私も中学卒業後、祖父や父の姿に憧れて漁師になりましたが、一方で人が減ってゆく島を寂しく思っていました。そんな時、島外から働きに来ていた妻から「島の魚を使って人を呼び込みたい」と協力を頼まれまして。気付けば部長を任されていました(笑)

──どんな活動をしていますか。
来場者に魚と触れ合ってもらう「タコタコフェスティバル」や「サワラ祭り」などのイベントを行っており、おかげさまで毎回大盛況です。他にも、魚を自分でさばいて、おいしく食べてもらう活動を月1回行っていますが、スタッフが少ないこともあり、今は人数限定としています。できれば毎日でも開催して、たくさんの人に来てもらいたいですね。

──本島をどんな島にしたいですか。
本島には塩飽水軍や塩飽大工など、独特の文化や歴史が残っており、見どころも満載です。私たちは魚を通してですが、いろいろな人が違う形で、盛り上げていけば、島はもっと元気になると思います。本島の魅力を肌で感じてもらい、若い世代の移住者を増やしていきたいですね。

◆助けてくれた島に恩返しを
「何でだろう」。プロのフラメンコギタリストの山内裕之(やまうちひろゆき)さんは、2020年に本島へ移住するまで、東京で暮らしていました。都会で生活するうちに心に不調をきたしましたが、原因が分かりません。知人の勧めで本島を訪れたとき、気持ちが落ち着いていることに気付きます。妻の彩(あや)さんと再び訪れたところ、同じく体調を崩していた、彩さんの具合も治っていました。
今では、NPO法人本島町笠島まち並保存協力会に所属し、町の清掃や空き家の修復を行う裕之さん。個人で本島の魅力を紹介する動画も配信しています。「島のことをもっと勉強して、素晴らしさを皆さんに伝えたい。助けてくれた島に恩返しをしていきたいですね」。山内さん夫婦と本島の物語は、始まったばかりです。

■本島
◯塩飽勤番所跡
塩飽全島を統括する役所として1798年に設置され、650人の船方を束ねた3人の年寄が交代で政務を行っていました。国の重要文化財に指定され、塩飽水軍の歴史資料が数多く展示されています。中でも信長・秀吉・家康から与えられた朱印状は必見。

◯笠島地区の町並み
江戸末期から昭和初期にかけて塩飽大工が建てた約100軒の町家が並ぶ国選定の伝統的建造物群保存地区。千本格子の出窓やなまこ壁など、塩飽大工の技術力の高さを随所で感じられます。

◯夫婦(めおと)倉
江戸時代に塩飽大工の手によって建てられた、なまこ壁が美しい二連式の倉。

◯ゆるぎ岩観音
岩に彫られた観音の上に乗った大岩が、グラグラと「ゆらぐ」ことから名付けられました。拝むと歯痛が治るといわれています。

◯Honjima Stand(本島スタンド)
本島の漁師から仕入れた魚を味わえるカフェ。海を望むテラスや、おしゃれな北欧の家具も人気です。水曜・木曜が定休日。

◯木烏(こがらす)神社・千歳(ちとせ)座
島で一番大きな神社。境内にある「千歳座」は、江戸時代後期に塩飽大工によって建てられた芝居小屋で、回り舞台や奈落などを完備した本格的な造りになっています。

◇旅ガイド
島内の移動はレンタサイクルが便利です。本島港の待合所で、1日500円で借りることができます。電動アシスト付きは1,500円です。本島港から笠島地区の町並みまでレンタサイクルで約15分です。

◆7月全島カレンダー
《伊吹島》
▽港まつり
伊吹島周辺・海上
7月16日(日)

《小豆島》
▽肥土山の虫送り
肥土山地域
7月2日(日)午後7時から

▼data
◯本島(丸亀市)
人口:254人
面積:6.74平方キロメートル
(2023年4月1日現在)
《アクセス》
丸亀港からフェリーで約35分、旅客船で約20分
《島内の交通手段》
・自転車(レンタサイクル)
・本島コミュニティバス

問い合わせ先:丸亀市生活環境課
【電話】0877-24-8809

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