〈特集〉瀬戸の宝石うちの島11 小豆島(しょうどしま)(西部)

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◎今月のすてき島人
アートプロジェクトMeiPAM(メイパム)
代表　佐藤　秀司(さとうしゅうじ)さん

■迷路のまちに妖怪が大集結　あなたに似た妖怪も!?
─小豆島に移住したきっかけは何ですか。
故郷の福島県を出て、東京のメディアで働いていたころ、旅行で小豆島に立ち寄りました。島の観光地や町並みを見て、「まだまだポテンシャルがあるな」と感じました。学生時代に中心市街地の活性化について研究していたこともあり、「もっと面白いまちにしたい」と思い、2013年に移住。翌年から迷路のまちのアートプロジェクトに参加しました。

─なぜ、妖怪美術館をつくったのでしょう。
プロジェクトの代表に就任して、集客の目玉にしようと考えたのが、迷路のまちに集結した妖怪作品です。妖怪造形大賞の応募で全国から集まった力作約900体を、蔵や民家を改装した美術館に展示しました。暗い部屋に配置しておどろおどろしく演出したり、真っ白な部屋にアート作品のように展示したり。見せ方にもこだわりました。会場は町に点在していて、迷路のまちを散策しながら巡ることができます。これらの仕掛けは好評いただき、開館翌年の2019年には迷路のまちに約10万人が訪れました。

─どんな妖怪たちがいるのですか。
ここには古い妖怪だけでなく、SNSで「いいね!」を集める妖怪、テンション爆上げ妖怪など現代の妖怪も展示しています。妖怪には日本人が持つ他者への寛容さや多様性を認める精神が宿っています。つまり私たちの心を映す鏡のような存在とも言えます。美術館では自分の性格にそっくりな妖怪に出会えるはずです。皆さんもぜひ探しに来てください。

※表紙写真は迷路のまちで西光寺を背景に撮影しました。

◆『高木さん』ファンを島ファンに
高木さんファンには〝胸アツ〞(胸が熱くなるほど感動すること)な島なんです」と語るのは土庄町商工観光課課長の蓮池幹生(はすいけみきお)さん。同課は、小豆島が舞台のアニメ『からかい上手の高木さん』を活用した観光企画を次々と打ち出しています。
これまでフェリーやタクシーへのラッピングや、地場産業とのコラボ商品の町内限定販売のほか、昨夏には作中で登場した夏祭りをそっくり再現したところ、1日で約4千人が来場しました。「高木さんファンはマナーが良く、島のために観光を楽しんでくれる。高木さんをきっかけに島を愛してくれるんです」
3月からは実写版のテレビドラマが、6月には実写版の映画が公開される予定です。

◎アニメファンの心をくすぐる企画を考案する土庄町商工観光課課長の蓮池さん
※詳細は広報紙2ページの写真をご覧ください。

■小豆島(西部)
◯妖怪美術館
「迷路のまち」に残る元呉服屋の蔵や倉庫など古い建物を活用した美術館。1～4号館まであり、全国から送られてきたさまざまな妖怪を展示しています。

◯とのしょうBASE
土庄港高速艇乗り場の2階にある『からかい上手の高木さん』の情報発信基地。机や黒板ボードを設置し、教室の雰囲気を演出。高木さんの等身大パネルや巡礼スタンプ、コラボグッズなどを展示しています。

◯エンジェルロード
1日に2回、引き潮のときだけ現れる砂の道。「大切な人と手をつないで渡ると、願いがかなう」というロマンチックな観光スポットです。

◯土渕(どふち)海峡
小豆島本島と土庄町前島の間を流れる「世界一狭い海峡」。最小幅は9.93メートルでギネス世界記録の認定を受けました。土庄町役場では、絵はがきになった横断証明書を発行しています(有料)。

◯富丘八幡(とみおかはちまん)神社
高台に建ち、美しい島の景観が望める神社。特徴的な石垣の桟敷は、江戸時代から残る文化遺産です。アニメでは夏祭りや初詣など印象的なシーンで登場します。

◯鹿島明(かしまみょう)神社
境内や神社周辺の景色などが作中で何度も登場。多くのアニメファンが訪れる、聖地巡礼には外せないスポットになっています。

■2月　全島カレンダー
◯男木島
《男木島灯台水仙まつり》
男木島灯台、男木港周辺ほか
2月18日(日)午前9時～午後4時30分
・男木島マルシェ
・男木島灯台一般公開(午前9時30分～午後3時予定)

▼data
小豆島(土庄町・小豆島町)
人口：26,110人
面積：153.30平方キロメートル
(2020年国勢調査)

《アクセス》
・高松港からフェリーで約60分(土庄港または池田港行き)
・高速艇で約35分(土庄港行き)

《島内の交通手段》
・路線バス
・タクシー
・レンタカー
・レンタルバイク
・レンタサイクル

※詳しくは広報紙2～3ページをご覧ください。

問い合わせ先：土庄町商工観光課
【電話】0879-62-7004