■瀬戸内海の恵み 次代に 国立公園指定90周年
今から90年前の1934年3月16日に屋島や鷲羽山などを含む備讃瀬戸が日本で初めての国立公園に指定されました。2024年3月16日、屋島と鷲羽山で国立公園90周年にあたる日に同時に記念のウオークイベントが開催されました。
私も屋島のイベントに参加しました。岡山県からも約50人参加され、総勢約200人が早春の屋島を歩いて楽しみました。私は、キックオフセレモニーが開催された屋島南嶺のつどいの広場から、北嶺の北端で折り返し、山上駐車場までの約6kmを歩きました。
私は北嶺を歩くのは初めてでしたが、北嶺の遊歩道や北嶺の展望台の遊鶴亭から望む女木島、男木島、大島、豊島などの島々と、瀬戸内海の眺め、および、談古嶺から望む壇ノ浦の眺めは筆舌しがたい絶景でした。一緒に歩いた方々からも「北嶺からの眺望は初めて見た。素晴らしい」との声があがっていました。日本で初めての国立公園の中心となっている屋島の北嶺にこれまで以上に多くの県民の方にも訪れていただけるよう遊歩道の案内などの充実にも取り組みたいと思います。
また瀬戸内海は水産資源の宝庫であり、昔から瀬戸内海ならではのイカナゴ、キス、ベラ、メバルなどの小魚や、イイダコ、タイラギ(立貝:タチガイとも呼ばれる)など他ではあまり見られない種類の水産物がとれました。最近これらの水産物が激減しました。要因は複合的といわれていますが豊かな瀬戸内海を取り戻す取り組みを皆さんと一緒に進めたいと思います。
今年は90周年を記念したイベントなどが続々と催されます。ぜひ多くの方においでいただけますようお願いします。
そしてこの瀬戸内海の恵みを皆さんで味わい、この恵みを次世代に引き継ぐスタートの年にしましょう。
香川県知事 池田 豊人
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