市制70周年を共に祝い大きく飛躍していこう(1)

1／32

■令和5年度市政運営を広田市長に聞く(1)
令和5年4月、広田市政が2年目に突入しました。令和5年度の重点施策や主要事業などに込めた方針や思いについて、広田一恭市長に聞きました。
(聞き手)総務部企画課長　仲倉慎治

□今年度の重点施策は
ー就任2年目となる今年度の重点施策を教えてください。
市長就任1年目は、コロナ禍により飲食店や宿泊業をはじめ経済全般が落ち込んでいました。なんとか盛り上げようと国の交付金などを活用してさまざまな手立てを打ちましたが、まだ成果を見ていないところです。5月から、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に引き下げになるなど、コロナ禍は収束に向かっている状況ですので、令和5年度は経済の復活・復興に取り組んでいきたいと思っています。
重点的な施策としては、人口減少対策に本気で取り組むべく、移住定住対策や企業の人材確保に向けた取り組み支援などに注力していきます。1年目に引き続き「活気のある元気な倉吉をつくる」という目標に向かって、課題解決に注力して人口増の基礎を作っていきたいと思います。
また、2年後に控えた県立美術館の開館は、倉吉が発展する大きなきっかけになると思います。このたびの機構改革により、美術館まちづくり推進室を設けました。県美術館整備局との関わりをもっと密にして、美術館開館に向けた準備にしっかり取り組んでいきたいと思っています。

□今年度の予算・事業は
ー過去最大となる予算額ですが、主な事業や特筆すべき内容を教えてください。
移住定住対策に各種施策を新設したり、従来の支援策を拡充強化したりして、予算に大きく反映させました。
また、「旧倉吉市国民宿舎グリーンスコーレせきがね」の再生についても4億近くの予算を費やし、関金地域の再生・復興に向けた取り組みにも着手していこうと思っています。
昨年は、運よく倉吉には大きな災害がありませんでしたが、一昨年7月の豪雨のような災害はいつでもどこでも起こりうることだと思っています。そこで、防災行政無線に6億という予算をかけ、情報伝達システムを強化し、住民避難などに備えた対策をしっかりとっています。
産業振興の面では、雇用創出に向けて大きな力となっていただいている市内企業を支援すべく、製造能力を増やしたいという企業には貸工場を設置するなど、企業の拡大を図っていただくことにも予算を活用しました。業種全般に渡って産業を振興していこうと思っています。
物価高騰対策としては、国の支援策を活用し、県と協調して各種支援策に取り組んでいきたいと思っています。

■令和5年度の主な事業
令和5年度当初予算は、地方での暮らしへの関心の高まりをにらんだ移住定住を柱とする人口減少対策、デジタル技術を活用した多様な働き方の推進や、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー・環境問題への取り組み、コロナ禍からの正常化など、社会生活の変化に対応する未来に向けた積極的な事業を盛り込んだ予算としています。

□基本目標1/地域資源を最大限に活かして躍動するまちづくり(産業振興)
・企業誘致事業…1億1,400万円
・商店街活性化事業…960万円
・地域資源観光活用事業(関金地区)…1,730万円
・周遊滞在型観光地創造事業…4,400万円
・旧グリーンスコーレせきがね再生事業…旧倉吉市国民宿舎グリーンスコーレせきがねを宿泊できる中核施設として再生するもの。
3億9,600万円

□基本目標2/誰もが自分らしく生きることのできる共生のまちづくり(健康・福祉・人権)
・保育所運営(送迎用車両安全対策、保育環境改善)…270万円
・出産・子育て応援給付金給付事業…1,900万円
・公正証書等作成補助事業…20万円
・男女共同参画の推進…64万円
・重層的支援体制整備事業…複雑化・複合化した課題を抱える世帯などを包括的に支援するもの。
1億6,500万円

□基本目標3/未来を切り拓く人を育て、芸術が輝くまちづくり(教育・文化)
・タブレット学習の推進…910万円
・学校給食(食材費高騰に伴う賄材料費増額)…1,400万円
・博物館特別展(市制70周年記念事業など)…1,670万円
・スクールバスの購入…4,000万円

□基本目標4/安全・安心なまちづくり(生活・環境)
・地球温暖化対策推進事業…490万円
・定住対策事業…結婚・出産、就業、住居購入などの人生のターニングポイントに着目した移住定住経費を支援したり、空き家バンクの情報を提供したりするなどして、人口確保と地域の担い手不足の解消を担うもの。
3,500万円

□基本目標5/災害に強く、快適で潤いのあるまちづくり(都市基盤)
・地域住宅計画事業…3億3,400万円
・小規模急傾斜地崩壊対策…9,000万円
・公園施設長寿命化対策支援事業…1,900万円
・防災行政無線更新事業…屋外拡声局を新規設置したり、戸別受信機の音質を改善したりするなどして、防災行政無線の機能強化を図るもの。
6億5,400万円

■その他(行政経営の方針)
・DXの推進…7,350万円
・集落支援員活用事業…1億8,900万円
・地方創生推進事業…鳥取県立美術館の開館を契機に、まちの担い手を育て若者の活気があふれる元気なまちを創出するもの。
2億2,800万円

問合せ：財政課
【電話】22-8163【FAX】22-1087

■令和5年度当初予算
□一般会計

令和5年度当初予算は、一般会計総額で315億3,935万1千円となり、令和4年度肉付け後予算(6月追加補正後)に比べ7億8,198万7千円、2.5%の増となり、過去最大となっています。一般会計、特別会計、企業会計の総額では、491億7,494万3千円となり、令和4年度肉付け後予算(6月追加補正後)に比べ、7億9,061万3千円、1.6%の増となっています。

問合せ：財政課
【電話】22-8163【FAX】22-1087