■未来につけを回さないまちづくり
◆DXの推進
DXの推進につきましては、昨年度策定した「境港市みんなが笑顔になるデジタル市役所計画(境港市DX推進計画)」に基づき、市民や事業者の利便性の向上と職員の業務効率化に、引き続き、取り組んでまいります。
令和6年度は、従来の紙ベースの文書管理や押印による決裁を基本とした事務処理を電子システム化する「文書管理・電子決裁システム」が稼働します。
また、「書かない窓口」「迷わない窓口」の実現に向け、窓口DXを推進するプロジェクトチームによる窓口体験調査によって洗い出した課題の解決に向け、市民課窓口のローカウンター化やレイアウト変更、マイナンバーカードを活用した「書かない窓口システム」を導入するなど「窓口改革推進事業」に着手することとしております。
マイナンバーカードについては、現在、75%を超える市民の方が取得されています。さらなる普及を目指して、カードの暗証番号の管理に不安をお持ちの方でも、安心してカードを取得し、利用できる「顔認証マイナンバーカード」の周知や、高齢者施設などへの出張申請サービスなどに取り組んでまいります。
また、「書かない窓口システム」での活用や、12月からのマイナ保険証への移行など、ますます身近で便利なものとなることから、カード取得後の利活用についても、周知・啓発してまいります。
◆行財政運営
これまでの徹底した行財政改革と規律ある財政運営により、本市の財政状況は、市債残高の大幅な縮減や財政調整基金をはじめとする基金残高の増加など、目に見える形で改善し、未来につけを回さない行財政運営の根幹が形成されたと考えております。
令和6年度の当初予算編成においては、計画期間の折り返しを迎える「境港市まちづくり総合プラン」に掲げる「環日本海オアシス都市〜笑顔あふれる日本一住みたいまち境港〜」の実現に向け、基本目標である5つのまちづくりを推進するための施策を着実に実施していくため、これまでの行財政改革と規律ある財政運営により積み増した基金などを有効活用し、関連する事業には重点的に予算配分したところであります。
以上、本市を取り巻く状況並びに令和6年度に臨む市政運営の基本的な考え方について、その概要を申し述べました。
具体的な施策につきましては、予算案、その他の議案の提案理由で申し上げたいと存じますので、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
■可決された主な議案
◆令和6年度予算
予算総額は、一般会計が189億5000万円で、前年度に比べ1・1%の増となっています。
また、一般会計と特別会計の合計は、270億8463万1千円で、前年度に比べ2・6%の増となっております。
なお、公営企業会計の公共下水道事業会計の予算総額は、40億573万8千円となっており、一般会計、特別会計、公営企業会計を合わせた全会計では、310億9036万9千円で、前年度に比べ2・8%の増となっています。
※概要については、別冊「境港市の予算」をご覧ください。
◇一般会計補正予算(第1号)
旧誠道小学校の体育館及びプール等を解体するための実施設計費541万円余、旧誠道小学校を活用し、本市の地域活性化及び交流人口の拡大に資する事業に取り組む事業者に対する補助金3000万円、旧誠道小学校の校舎を学校以外の用途で無償貸付し、体育館を解体するにあたり、繰上償還が必要となる市債の元金償還金等1674万円余をそれぞれ増額するとともに、財源として、基金繰入金を増額し、予算総額を190億216万5千円としました。
◆令和5年度予算
◇一般会計補正予算(第10号)
歳入歳出それぞれ7億89万1千円を増額し、予算総額を221億1433万6千円としました。
▽歳出
各費目の人件費につきまして、早期退職及び人事異動などの影響により、あわせて6782万円余を増額。
・総務費
後年度の公債費負担の軽減を図るため、減債基金への積立金3733万円余、境港市土地開発公社からの土地購入費611万円余などをそれぞれ増額。
・民生費
障がい福祉サービス等の利用の増加により不足が見込まれる障がい者自立支援給付費7241万円余、公定価格の改定により不足が見込まれる私立保育所等運営費1285万円余などをそれぞれ増額。
・農林水産業費
早生樹の試験栽培に必要な苗木の購入費等39万円余、燃料単価の高騰などにより不足が見込まれる米川土地改良区への補助金105万円余などをそれぞれ増額。
・商工費
申請の増加に伴い不足が見込まれる創業支援補助金30万円を増額。
・土木費
市営夕顔団地のエコ改修にかかる実施設計費1905万円余、耐用年数を経過したことなどにより廃止する市営住宅の解体工事費2662万円などをそれぞれ増額。
・教育費
障がいのある児童を受け入れるための小学校の改修工事費など177万円余、市民体育館及び第2市民体育館にかかる改修工事費など2億913万円余などをそれぞれ増額しております。
▽歳入
歳出に伴う国・県支出金などを計上するほか、財源として、地方交付税、基金繰入金及び市債を増額。
▽繰越明許費
納期や工期の関係などにより、年度内に事業の完了が困難である「定額減税調整給付金給付事業」など26事業を新たに設定し、「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金追加給付事業」及び「安全・安心な道づくり事業」について、繰越限度額を増額。
▽債務負担行為
体本年度中に契約を締結し、新年度当初から業務を開始するため、「保育施設主食配送委託料」を追加。
◇一般会計補正予算(第11号)
企業版ふるさと納税による寄附金の増加に伴う魚と鬼太郎のまち境港ふるさと基金への積立金3000万円を増額するとともに、その財源として寄附金を計上し、予算総額を221億4433万6千円としました。
◇国民健康保険費特別会計補正予算
受診の増加により不足が見込まれる療養給付費など1億3035万5千円を増額し、予算総額を32億9024万5千円としました。
◇介護保険費特別会計補正予算
介護サービス等の利用の増加により不足が見込まれる保険給付費など9526万8千を増額し、予算総額を40億2435万4千円としました。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>