監修:江府町立図書館館長 宇田川 恵理
こんにちは!江府町立図書館の宇田川です。江府町立図書館の本棚にある、ちょっと気になる「こんな本」を、紹介していきたいと思います!
■『一年一組せんせいあのね』
鹿島和夫 選 ヨシタケシンスケ 絵(理論社)
選者の鹿島和夫さんは、長く神戸市で小学校の先生をしておられ、今年84歳で亡くなられました。鹿島先生とクラスの子どもたちが交換した日記ノート「あのね帳」の言葉をまとめた本が、1981年に出版された『一年一組せんせいあのね』。子どもたちが発する、時にするどく、ユーモラスで、詩ともよべるようなつぶやきの数々は、当時大きな反響を呼びました。
この本が、40年の時を越え、このたび生まれ変わりました。子どもたちのつぶやきにイラストをつけたのは、ヨシタケシンスケ。つぶやきへの寄り添い方が絶妙で、言葉に込められたうれしさや悲しさ、疑問や発見を、イラストでどう表現したのか、ぜひ見てほしいと思います。個人的にお気に入りだったのは、出席番号30「りんご」です。「りんごのあじはあかちゃんがあそんでるときのによいだよ」というこの1文。すごくわかる気がして、固くなった頭からはとても出てこないわと、脱帽するばかりでした。添えられたイラストも秀逸!ぜひ、ご覧ください。
◎先生と子供たちとの関係性に注目
宇田川館長
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